鬼子母神


2012年12月10日

冬型の気圧配置で、真冬並みの気温です。
朝は指先がかじかんでいます。今日はスタッフの皆には寒風の中
路面電車沿いの花壇管理の作業をしてもらいました。
随分長い間咲いていた、花や張りのあった葉が霜枯れ状態です。
さすがに木枯らしにゆれるコスモスは見たくありません。

当たり前の話ですが、屋外作業の多い私たちには、夏の暑さも過酷。
冬の寒さも過酷です。そんな中で、一生懸命作業をしながら得た
労働の対価だと思うから、つい必死になっていた私でした。
それでも、全く利害が対立する相手と、一人ずつ話しているうちに
それぞれの置かれている状況は異なっても。生きていくことに必死であることに
変わりがないことにも気づきます。
『自分の得たもの』への執着の源は、己自身のためでもあり、守るべき家族の場合
であることも同様です。

表題の鬼子母神は、インドの伝承の中で、千人の子供を産んだ母でありながら
他人の子供を平気で食らう怖い女性でした。
お釈迦様が、彼女の一番愛した末の子供を隠し、嘆き悲しむのを見て、
これまで食べてきた子供たちの親の悲しみを教え仏教に帰依させ、仏法の神
としました。
鬼子母神は、片手に子供、片手にザクロを持っています。お釈迦様がほかの子供を
食べないように、持たせたと言われています。

厳しい時勢では普通の人でさえ、鬼子母神の元の姿になってしまうのかもしれませんが。

木精舎 裕子作

更新情報にはもれていますが、『今月の花』がとてもさわやかな色合いです。
赤い実がたわわなピラカンサスと青空が鉛色の冬空と一味違うすがすがしさです。
Dr.カーバチ』と共にご覧ください。


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