盆栽工事のつづき


2015年8月11日

先日の工事は、無事に終了しました。本当に悲壮な思いで水遣りをしておられた
施主様もようやく安堵されました。S部長の報告です。
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二度目の設計で、潅水箇所は4エリアに分かれました4つの『電磁弁』と呼ばれる装置が
配置されます。

電磁弁のイメージ

これらの電磁弁がスイッチをオンにしたりオフにしたりして水を出したり、
止めたりします。水量(水道管の直径)が多(大き)ければ電磁弁1つで全体を
撒くことも可能な場合もあります。今回の水量(直径)では、4回に分けて水を
出さないとその面積に水を撒くことができませんでした。

そのため、1箇所の散水が済んだら、次の電磁弁のスイッチが入り、それが終われば
次のエリアの電磁弁が開くという形となります。

電磁弁を配線しています

電磁弁のスイッチを入れ、何時にどれくらい出すのか指示するのが
コントローラと呼ばれる装置です。この装置にはいろんな種類があります。
個人のお宅では電池式のものが多いです。
大型のものは、大きな商業施設や、集合住宅や、散水内容が複雑な場合。
簡易型と呼ばれる、水道蛇口に取り付けるものもあります。

 
今回の場合コントローラは2台です。1台のコントローラで済ませることは
大きなコントローラを設置すれば可能です。
『大は小を兼ねます』が、
コスト面では、もったいないところです。
今回、途中で鉢の数が増えました。最初の設計の水量がカバーできる、程よい
規模のコントローラを、当初1台ご提案していましたが、
その後の追加分は
別に1台コントローラが必要になりました。

コントローラ設置と配線

 

コントローラにはさまざまな種類があり、それぞれ利点が異なります。
私たちはお客様のご要望や現場の状況に応じて、適切なものをご提案しています。

配管を行い、各々の鉢に必要なドリッパー(黒いチューブ)を取り付けて
無事に完成しました。人の背より大きな鉢から、小さな鉢まで文字通り、
全自動で水をやることができます。

ポリパイプを配管し、黒いチューブをそこから出して、鉢に水を誘導します

    

水がオクタフローから出ている様子

工事終了後も、微調整や取り扱いなどで、お客様とのやり取りを行いました。
自動潅水のシステム自体は同じものでも、お客様の扱い方で、状況に応じた
きめ細やかな水遣りができます。
『全自動』と言っても道具として扱えば、まだまだ工夫の余地がありそうです。
これまでのさまざまな施工事例からいろんなことを経験させて頂いています。

体感温度は40℃以上?


2015年8月5日

今日は男性陣は、責任者のS部長を中心に、自動潅水の工事に出かけています。
現場は立派な盆栽(とても大きなものです!)が77鉢並ぶ箇所への施工です。
施主様が手塩にかけられた立派な鉢が累々とあるのですが、その水管理が大変でした。
これほどの気温の夏が続くと、植物への思いで、体を壊しかねません。
それぞれの鉢に水の出るドリッパーを2個~4個(合計155個!)つけていくことに
なりました。

設計段階で、S部長が頭を悩ませていたのが、エリア(系統)分けです。
水やりを自動化するためにはにまず「どれ(どの箇所)に水をやるのか」という
ことが決定されなければなりません。
その後に、水をやる範囲に必要な水量が、一つの水源(水道)からの水の量で
間に合うのか、二つ以上の水源(水道)からの水を使わないと、量が足りなくなる
のかということを計算していきます。
鉢の位置を図面に落とし込み、それぞれの鉢の水の消費量を出し、それらの
水量の合計を、その水道の水圧で撒くことができる範囲の水量に納まるように、
エリア(系統)分けします。この部分を適当にすると、自動潅水にもかかわらず
水が行き渡らず、枯れる場合もあります。そんな施工のせいで、自動潅水に
根強い不信感?を持たれたお客様も過去におられましたが。
もちろん私たちはそんなことはしません!
 
系統を分けるときには、無駄な配管が無いように、水道との位置関係も考慮します。
一つの系統の潅水範囲はできるだけ水量に余裕を持たせます。ぎりぎりの水量だと、
何かで水圧が落ちたりすると、想定していた水が行き渡らなくなるからです。
それでも系統を分けることはコントローラの数が増えると言うコストに跳ね返るので、
必要最少限度の系統分けが要求されます。

 設計段階のS部長の数字に向かう真剣さは普段の雰囲気とは違います。加えて、
これもよくあることなのですが・・・・
設計後、鉢が移動してしまうのです。お客様はお客様の視点で鉢の位置を決めて
おられるからです。間に合うはずの水量が足りなくなるので計算のやり直しです。
そのため、お客様には水量の観点で鉢の位置の決定を理解していただきます。

昨日から始まった工事は早く楽になりたいという施主様の思いを背中に、高温下で
粛々と進められています。
一人当たり5リットルの水分を取りながら、無事に戻ってきた顔に安堵しています。
工事もいよいよ明日で区切りがつくようです。

7月の台風


2015年7月17日

台風は結構大型でした。ただ大阪にはまとまった雨をもたらしました。
昨年、雨不足に難儀していた芝生化工事と同様の校庭の芝生化の施工後
でしたので、この雨の恩恵を受けました。
Y校の校庭の芝生化工事が、タイミングよく台風前に無事に終了しました。
基盤整備後、土壌改良を行い、自動潅水のホースの敷設をしました。

ジャングルジムや登り棒の下にも等間隔にホースが並びます

ホースの表面は土で隠れてしまいます。後で通水テストをすると
ホースから等間隔に染み出した水でこんな模様が地面にできます。

このホースは構造上、水源に近いところも遠くに離れたところも
均一に水が出ます。だから全体に水玉模様ができるのです。
土の中で埋まっていても問題ありません。

芝生は、最高気温が35度近い晴天の日に仕上がりました。



一まとまりで1㎡分です。

敷き詰められた状態です。

最後の仕上げに目土を入れます。
芝生と芝生の間の隙間や、凸凹の調整も含め、目土を入れることで、
芝生の茎の途中から新しい芽や根が出て緑が詰まるようになります。

施工箇所まで車が入らないので、3tダンプがあけた土を、一輪車で
何度も人海戦術で運びます。『千里の道』ほどではありませんが。
遠くから見れば、スコップで土山を一輪車に移してもなかなか土が
減ったように見えません。それでも何とか、全て使い切りました。

 
厚さは0.5cmから1cmぐらいに引き伸ばすようにトンボがけします。
目土は厚ければ良いというものでもありません。例えて言うなら
ファウンデーションを引き伸ばすというのでしょうか。厚さよりも
しっかり芝生の隙間に土が入っていくことが大事なので、何度も丁寧に
トンボかけをします。

目土を引き伸ばした後は、80kg近いローラー(中央部)で
転圧をかけて芝生が浮かないようにします。

このY校は小学校と中学校が同じ敷地内にあります。グラウンドで、
中学生がクラブ活動をし、小学生の子どもたちが利用する、遊具の場所を
今回の芝生化の対象です。

昨年度は夏休み中の工事でしたが、今回は、1学期途中なので作業に
興味を持った子どもたちが様子を見に来ることもありました。
いろんな子どもたちに「こんにちは」と声をかけられました。
みんな元気いっぱいです。
秋ごろ、緑の芝生で気持ち良く走り回ってもらえるようになりたいです。

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