数字で表す


2017年3月2日

今日は天気予報の『雨』を前提に、植え付け作業が明日に延びました。
一雨ごとに、やはり気温も上がってきている感じです。
冬から春へ向かうこの時期、市場で仕入れた苗も、生産農家の温室から、屋外の
低温に慣れるのには少し時間がかかります。『順化』と呼ぶ、慣らし期間を怠ると、
一気に葉が痛むこともよくあります。それもそろそろ大丈夫かなと思ったりまだかなと
思ったり、微妙な時期です。

そんな季節の変わり目の日に、PCを眺めて頭を痛めているのがK専務です。
いわゆる見積りの作成ですが・・・植栽の維持管理の見積りは工事関係と違って
材料費の比率に比べると、労務費がほとんどになります。植栽の維持は、
際限が無く、丁寧にすればいくらでも。だからと言って、時間で切れば
全体の仕上がりがバラバラになり。常に、どれくらいのレベルの仕上がりかを
前提に、それぞれの作業内容やのべ人数をたたき出さなければなりません。

お客様の「きれい」と私たちの「きれい」に違いがあったとしても、折り合いの
付け所は予算の範囲に納めることです。
同じのべ人数の作業でも、まとめて多人数で一気に仕上げると、作業回数が減ります。
少人数にすると回数が上がります。花木の多いところは、樹形を整える剪定もさること
ながら、花を咲かせることが大事になります。加えて樹木の種類が多いほど、開花や、
花芽のつく時期が異なるので、一気に剪定するのは厳しいところです。ただ回数の多い
小刻みの管理というのは割り高くなります。

微妙な植物の生育の違いの中でいかに、予算内にさまざまな花木を咲かせるのかは、
他の作業との兼ね合いなどもよく考えて・・・
切りの無い仕事に切りをつけながら結果を出す工夫をイメージして、最後は
数字で表すところまでが見積りとなります。コンピューターにはちょっと難しい作業です。

それでも、いよいよ年度末、来年度に向けて物事が動き始めています。

 

植栽の年間管理をさせて頂いている大阪市内のD社壁面も花のボリュームが出てきました。

別場所の車両センターも花で囲まれています。

花飾りの中から10tダンプやタンクローリガ出入りします。

 

天気予報


2015年7月23日

最近はネットで雨雲の動きまで分かるようになりました。
しかも1時間単位という精度です。
降るはずだった雨は予定通り降り、強いて言えば週間予報で準備した予定が
ずれてきたときに段取りが狂うと言った感じです。
本当に私たちの仕事は天気に左右されます。
先週は台風に振り回されました。
台風は、雨だけでなく、風も強く作業能率が下がります。
高木の剪定は危険を伴いますし、通常の剪定除草作業では、後の掃除が
悲惨な状況になるからです。

一昨日の作業がまさにその状態でした。先週わざわざ台風のために延期したために、
応援部隊もあてにできず、猫の手(私です)も借り出しての作業でした。
広い商業施設のここかしこにある緑地帯を片っ端から攻めていくのですが、
そばに駐車場があり、バチンと両手バサミで切った枝が強風で吹き飛び、
それが車の方へ行かないように、私はキーパーのごとく枝葉を押さえ込みました。
ゴミ袋を風下に置くと、こいのぼりの口のようになってしまうほどの強さの風でした。
高木の枝葉はさすがに重くて飛びません。ただトラックに積み込むときに風に逆らうと
風圧でより重くなってしまうので、コツが入ります。ドンドン積み込んでは、
チェーンソウで刻んで嵩を減らして、積み荷を締め固めていきます。
みなで必死で片付けてようやく予定通り作業を終えました。

とは言うものの、いよいよ梅雨明けの酷暑がやってきそうです。雨が降っても、
風が吹いても困っていましたが、そうではないカンカン照りも厳しいです。
要するに自然に逆らえない業種ならではの「ヤレヤレ」の日々が続きそうです。

 

管理10割


2014年10月22日

表題の言葉は、今年コンテナガーデニングの研修を受けた時に
講師の先生が言っておられた言葉です。簡単に言うと、造園(お庭、公園、緑地)の
美しさを保つには、管理が大きな比重を持ちます。
もちろん設計もデザインもとても大事ですが、管理されていなければ名園も大なしです。

昨日お伺いしたお客様のお庭は、除草や剪定でお庭の原型が見えてきました。
多分、それぞれの樹木も当時はもっと勢いがあったのかもしれません。
『管理なし』の状態が続くとどうしても荒れてしまいます。鳥のフンからの
実生木もたくさんありました。害虫にやられて弱った木もありました。
雑草の種がこぼれ、カヤの類が大きな株になっています。

 

これが剪定除草前の状態です。高木の剪定と、低木剪定・除草は季節を分けて行いました。

日暮れ近く作業が完成したときには、♪♪『なんということでしょう・・・』状態になります。
前の主の庭へのこだわりがようやく現れてきました。

 
実は庭というのは『嗜好品』なのです。つまり主が変われば
当然庭の在り方も変わります。嗜好が合えば『既存』の庭を管理をし続けることも
ありますが、嗜好は異なる場合が多いです。それは他人ではなく家族でさえです。
代が変わればまたお庭の在り方も変わっていきます。特に大きな影響を与えるのは
庭にかける『時間』の差です。

最近私たちが、提案する庭はいかに管理の時間を減らせるかということを
優先する場合が多くなりました。
土の無いお家も多くなった昨今。庭はとても貴重ですが、しかしみなさまお忙しいのも
現実です。できるだけ、植栽にしても、デザインにしても、また省力化の提案にしても
後々にかかる時間を最初の施工で、減らせる工夫をお客様とやり取りしながら
考えていきます。

とにかく、庭が将来『厄介者』扱いされないようにしたいところです。

今日から校庭芝生のオーバーシーディングが始まります。まずは3回目の芝刈りです。

 

 

 

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