オーバーシーディング


2014年10月23日

今日はH小の芝刈り後のオーバーシーディングの日でした。
今青々としている芝生は、暖地型と呼ばれる、気温が下がると枯れていくタイプです。
日本に昔からある芝はこのタイプがほとんどです。公園などで、夏場青々とした広場も
冬に行けば茶けた黄色い広場になっています。もちろん根は生きているので、春になれば
また芽を吹いて戻ります。
その逆の芝生があるのです、ちょうど季節を裏返したように、冬場に逆に青々として
夏場は休眠するのです。それは寒地型と呼ばれる芝で主に西洋芝と呼ばれる牧草の類です。
冬に緑道などを散歩していると、茶けた雑草の中に緑色の細い葉の雑草が茂っているのを
見ることができます。一つずつを茂らせるとあのような草丈の高いものになりますが、
たくさん種を播いて出た後に刈り込みを何度も繰り返すと細かい茎がたくさん増えていき、
冬場は緑の絨毯になります。
西洋芝の種類はとてもたくさんあります。緑の色も、明るい緑から、青っぽい色や、
葉の幅も広いもの細かいもの。日陰に強いものなどなど。増え方も異なります。
それぞれの特性を生かしながら使用目的に応じていろんな種類の種をブレンドするのは
芝生の専門の方たちの技術です。
日本の冬枯れの芝生の風景を青々とさせるので、年中グリーンを楽しめます。
しかも日本の芝と違って、葉がとても柔らかく、チクチクしません。
ただ夏場の高温多湿は苦手なものが多く、本来は宿根草ですが、根が消えてしまうことが
多いです。しかも今回のように種で施工することが多く、芽生えからしばらくの期間の養生が
ポイントになります。

作業は、まず芝刈りから始まります。今回施工してから3回目の作業ですが、
夏場と違いそんなに伸びていませんでした。だんだん目も詰まって細かくなってきています。
気温の低下とともに緑が黄味を帯びています。

刈り取った後に、稲のもみ殻のスカスカのような種を播きます。散布機と言う道具を使います。
ボックスの底に穴が開いていて、そこに種を入れて車輪が転がると穴から次々に出る仕組みです。
種の出方は調整できます。肥料や砂を撒くときにも使う道具です。あらかじめエリアごとの面積に
応じて分配された種を散布機に投入します。

  
目土を一輪車で分配していきながらトンボかけをして敷き均します。トンボで表面を均していくときに
撒かれた種が芝生の底に沈んでいきます。最後はローラーで転圧します。

 
また今回も雨の少ない時期の施工になりましたが、灌水ホースを設定して様子を見ることに
なりました。
休み時間になると子供たちが芝生の上を元気に走り回っていました。
その景色の方が大事なので、全面青々となるのは難しいかなとは思います。

されど管理


2014年10月22日

今日は雨で作業が流れました。落ち着いた状況でミーティングを行い、
男性陣は刃物を研いだりの準備作業。K専務は、お客様からの電話で
様子のおかしいヤマモモを診察?に行きました。明日以降の作業は少し手に汗
握る予定となりますが、頭も体もクールダウンの日となりました。

小雨模様のときに、休診日だったので、Kこどもクリニック様へ、
花壇の様子を見てきました。ご契約内容は、年間三回の花壇の植替えです。
花の年間管理のお仕事では、基本的には植え込みだけの場合が多いのですが、
草花の管理に伴うご相談はいつでもお受けしてアドバイスさせて頂いています。
時に、様子を見にいくこともあります。水遣りは自動潅水ホースが設置されている
場合が多く、水やりの分空いた時間で、切り戻しや、花がら摘みなどの作業が
できますので、結構きれいに維持されている方が多いです。

今回、Kクリニック様の秋色花壇がちょうどハロウィーン色だったのか
花壇のここかしこに、カボチャやドクロなどの可愛いミニキャラが
挿してありました。植え込んだときよりきれいになって、しかも遊び心を
加えておられる様子がさすが小児科ならではの心遣いだと思いました。

 

  

同じく、駅前コンテナも、水やり作業のたびにA子さんたちが、花がらを
摘んだり切りもどしたり、手をかけていてくれたので
1ヶ月以上きれいに維持できていました。やはり一手間の管理は大事です。


駅前花壇

駅前花壇

管理10割


表題の言葉は、今年コンテナガーデニングの研修を受けた時に
講師の先生が言っておられた言葉です。簡単に言うと、造園(お庭、公園、緑地)の
美しさを保つには、管理が大きな比重を持ちます。
もちろん設計もデザインもとても大事ですが、管理されていなければ名園も大なしです。

昨日お伺いしたお客様のお庭は、除草や剪定でお庭の原型が見えてきました。
多分、それぞれの樹木も当時はもっと勢いがあったのかもしれません。
『管理なし』の状態が続くとどうしても荒れてしまいます。鳥のフンからの
実生木もたくさんありました。害虫にやられて弱った木もありました。
雑草の種がこぼれ、カヤの類が大きな株になっています。

 

これが剪定除草前の状態です。高木の剪定と、低木剪定・除草は季節を分けて行いました。

日暮れ近く作業が完成したときには、♪♪『なんということでしょう・・・』状態になります。
前の主の庭へのこだわりがようやく現れてきました。

 
実は庭というのは『嗜好品』なのです。つまり主が変われば
当然庭の在り方も変わります。嗜好が合えば『既存』の庭を管理をし続けることも
ありますが、嗜好は異なる場合が多いです。それは他人ではなく家族でさえです。
代が変わればまたお庭の在り方も変わっていきます。特に大きな影響を与えるのは
庭にかける『時間』の差です。

最近私たちが、提案する庭はいかに管理の時間を減らせるかということを
優先する場合が多くなりました。
土の無いお家も多くなった昨今。庭はとても貴重ですが、しかしみなさまお忙しいのも
現実です。できるだけ、植栽にしても、デザインにしても、また省力化の提案にしても
後々にかかる時間を最初の施工で、減らせる工夫をお客様とやり取りしながら
考えていきます。

とにかく、庭が将来『厄介者』扱いされないようにしたいところです。

今日から校庭芝生のオーバーシーディングが始まります。まずは3回目の芝刈りです。

 

 

 

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