小さい秋見つけた♪


2012年8月10日

最近あまりに現実を見すぎて、心の潤いが無くなりがちです。
そんな自分自身に気づいてうろたえることがありました。
それはアニメのトトロを見ていたときのことでした。

久々の放映に何気なくチャンネルを合わせたとき、ちょうど主人公の姉妹と
トトロが、庭にどんぐりの種を播いて森を作ろうとしているシーンでした。
夜の庭に、奇妙な祈り?の音楽とともに、土の中からたくさんのどんぐりが
発芽して、ぐんぐん成長し、天を突くような巨大な樹木に伸びていきます。
これまでそのシーンを、結構のびやかで気持ちよく、
トトロのシンボルのようなイメージで見ていた私でしたが・・・
この夏、あまりに植物と格闘していたせいか、思わず(剪定しないと大変だ)
と思ってしまったのです。庭がジャングルのようになってしまって
どうしようもなくなってしまった個人邸の光景と重なりました。
しかし、一瞬でもそんな風に思った自分が少々哀しくなったのも事実です。
それでも、仕事として選んだのです。

そんな気持ちも引きずりながら、この二日ほど自動灌水工事の男性陣とは別に、
路面電車沿いの花壇(100㎡)の除草作業をしていました。
秋に花畑にするべく種を播いたキバナコスモスにスベリヒユや、ハマスゲが
侵入してきていたのです。せっかくの肥料分が横取りされそうです。
厳しい夏を超え、ポーチュラカやアスクレピアスやジニアプロフュージョン他
暑さに強い品種が、沿線沿いのあちらこちらの花壇で色とりどりに咲いています。
炎天下にも黙々と草を抜いていたNさんご夫妻や、「・・・は可愛そうな状態だったから
多めに撒いた」と臨機応変のYさんの灌水。などなどいろんな人の手で
何とか夏の管理をしのげそうです。
様子を見に行ったのですが、つい気になる雑草に手が出てしまいました。
意を決して地面にしゃがみ込むと、意外に涼しく感じてはかどりました。
後で、その日の気温が33℃で35℃を下回っていたことを知りました。
この数度の差は大きいです。

まだまだお盆も暑い日が続きそうですが、ほんの数度の差に、ささやかな幸せ感を
持つことができるこの仕事も、まんざら捨てたものではないなと思いました。


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