見方が変わると・・・


2010年5月9日

初夏です。
花々のカラフルさとは一味違った、柔らかな緑の季節です。
このさわやかな季節。私たちの仕事の上では「除草」の
時期でもあります。仕事目線で風景を眺めると、
あちらこちらに生えている雑草は
(早くしないと、より茂る)という焦りの気持ちも加わって
どうしても『やっかいもの』に見えてしまいます。
これが、ゆっくりと散歩しながら見ると、
育ち始めた草もまだ柔らかく、風にゆれるさまも
普段感じるストレスとは逆の心地よさまで感じます。
さらに、もう少しズームしてみると、
いろんな種類の草に気づきます。
30年以上前に覚えた記憶を頼りに、見ていくと・・
イチゴツナギ、キュウリグサ、ニワゼキショウ、ナギナタガヤ、
カゼクサ、カラスムギ、カモジグサ、カタバミ、ムラサキカタバミ
ヒメコバンソウ、コバンソウ、ハハコグサ、オランダミミナグサ、
ハコベ、ヨモギ、ハルジオン、ナガバノギシギシ、カナムグラ
マメツブウマゴヤシ、オニタビラコ、タチイヌノフグリ
カラスノエンドウ、スズメノエンドウ、カスマグサ、
ノゲシ、ヤブジラミ・・・
頭の中に浮かぶ昔の記憶の名前と実物を照らし合わせていくうちに
いつの間にか、草むらは植物標本の場になっていました。
セイヨウタンポポの茎やカラスノエンドウ、スズメノテッポウの笛。
ヒメコバンソウやメヒシバ、オヒシバのかんざし。
ペンペングサで作った音。
ムラサキカタバミやオオバコの茎を引っ張り合って競い。
カヤツリグサの茎を二人で持って上手に裂いて蚊帳を作り。
子供時代の草は、遊びの道具でもありました。
行き着いた広い公園の、きれいに刈り込まれた
草地を見て、最後はやはり『除草』の文字が浮かんでしまった
休日でした。


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