4月最後の日


2008年4月30日

昨年の連休明けに、大道筋の緑地管理の仕事を請けて、
下見に行き、草茫々の状態を見て途方にくれていました。
1年を経て、今年の大道筋の花壇はとてもきれいになりました。
ただし、今年度も雑草との格闘が始まりました。
去年は追われましたが、今年は先手必勝を目指します。
この連日、除草作業が続いています。
以前、雑穀を研究されている先生のお話の中で、
「雑草は抜くほど増える。繁殖させたく無かったら、放置しなさい。」
と言うものがありました。
雑草を抜くたびに、地面がやわらかくなって益々雑草ははびこります。
それでも、私たちは、管理上、人間が選んだ植物を守るため、
あるいは景観上、雑草を抜きます。
食糧生産の農業ではもっと厳しい状況です。
高い収量のために、かけたコスト(肥料や水、労務)を最大限生かすのに、
雑草を増やす訳にはいきません。
10年以上前に、熱帯雨林を研究されている先生のお話の中で
「日本は元来降水量も豊富なため、多種類の植物が生えやすい。
他の国では、乾燥で、植物が育たないため、人工的に水をやればその場所には
育てたい植物を管理できる。農業は元々単一植物の栽培を目的とするため
多様な植物が生える豊かな環境は、一度、除草剤などで悪い環境に
直してから栽培しなければならず、後の管理も含めてコストがかかる。
国産品を安くというのは厳しい話だ。」というものがありました。
最近はさらに環境への配慮等、高い要求への手間暇はもっと大変でしょう。
日本は、本当に緑豊かな国です。その結果、雑草をはびこらせ
その管理を嫌がって庭が敬遠されるという風潮が今の世の中には
あります。遊休地の雑草を緑地の面積にカウントして二酸化炭素削減の
数値に換算する。ただし枯れた後は刈らずに放置して緩やかな分解で時間を稼ぎ
次の雑草の苗床となる。と、また我々の業界の仕事が減るのか・・・
複雑。明日も除草作業です。


ページトップへ