夢見月の後  2008年4月3日


2008年4月3日

新年度になりました。
夢の反対が現実なら、夢を見た分、現実としっかり向き合わなければなりません。
季節柄か、自分の失敗さえも笑いのネタにする、根っからの大阪人の私に
笑えない?春鬱状態が続いていました。
そんな中で、昔父から言われた言葉を思い出していました。
「トップに立つ人間は、情に流されず、忍耐強く、孤独に耐えられなければならない。
だからお前には無理だ。」
内向きになると、心の中の自分同士の会話は、堂々巡りで苦しいものです。
ようやくあわただしい日常に目を向けて、鬱圏からの脱出です。
心が癒されるきっかけは、やはり私の場合は土や植物でした。
以前、改良土の実験で作った花畑の管理をしているときに、
来られた方にハサミを渡して、花摘みをしてもらう企画がありました。
ある日、高齢の女性が来られ、少女のように嬉々として
切花を楽しまれました。いっしょにいた家族の方が
「普段痴呆でボーっとしているのに。信じられない。
ましてハサミを持たせるなんて考えられない。」と言われました。
園芸療法という分野もありますが、医学的な根拠はともかく、
植物には人の心を鎮める効果があるような気がします。
その花畑の管理以来16年間いっしょに仕事をしたT部長も
先月末で定年退職されました。
しばらく若い頃から計画されていた、信州で晴耕雨読の生活を楽しまれるようです。
諸々の春です。


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