『ど根性』ガエル


2014年3月7日

なつかしいアニメの平面ガエルの話ではありません。
『ど根性』芽なるものがあるのかとびっくりしましたが、良く見ると読み間違いでした。
『根生芽』は今月のDr.カーバチの中に出てくる言葉です。通常茎から出る芽と違って
根から芽が出る状態です。イメージとしては、サツマイモの切れ端からたくさん出てくる
緑の芽のような。他にも透明のグミキャンディのような透き通った実の話や、ミッキーと言う
愛称?の蛾など啓蟄の季節にふさわしいにぎやかな内容です。

ハナミズキさんの今月の花は、春の訪れを感じさせる花の画像の数々です。
アネモネの和名が『ボタンイチゲ』と言うのは知りませんでした。しかも
良く花の名前にある『・・・・イチゲ』が『一華』という仏教用語で悟りを求める心の
たとえだということも。和名もなかなか味があります。
この時期生産農家の温室では春の花は盛りを過ぎた状態かもしれません。
春だと思って咲いている花たちには寒の戻りは厳しいかもしれませんが、徐々に
外気温に適応してくれているようです。
3月は『夢見月』というそうです。桜の花の異名を『夢見草』ともいい、陰暦の3月
つまり今の4月が桜の季節だからとも言われています。
ウメが終わればいよいよ、儚く美しい桜を愛でる季節が近づいてきます。

なごり雪


2014年3月6日

というより、ちょっと季節が逆戻りしたような一日でした。
花粉症だと思っていたのがどうも風邪だったようで、私には寒さが身に染みる一日でした。

男性陣は個人邸の作業でした。立派なダイスギが玄関横に植えられました。
ダイスギは、K専務が卸元に買い付けに行って過日選んでおいたものです。
たくさん並んでいる木からそのお庭にふさわしい木を選ぶのは
人と人との出会いに似たところがあります。ビビッと感じるというのか、
イメージが合うというのか。しっかり印をつけて帰り、昨日雨の中を
受け取りにいったものでした。良い木が手に入ったので作業にはずみがつきます。
樹木は背が高く、幹周りの大きい(太い)ものほど根鉢が大きく、とても重くなります。
時に、根鉢を地面において傾けると、やじろべえのように地上の枝葉や太い幹が
大きく傾いて斜めになっても横に倒れない状態で静止します。
それを吊り下げて(あるいは何人かがかりで)積み込んだり下ろしたりの作業になります。
もちろん、根鉢は樹木の生命の源なので、これがバラバラにならないように
気を遣いながらの作業です。
植え穴に樹木の向きを考えながら植え込んで、土を入れながら、また水を注ぎながら土を突いて
根と周囲の土とを接着させる作業を丁寧に行います。主役が定まった後、そばの
『元』池で今は花壇の箇所を、坪庭風に仕立てました。フイリツワブキや、フイリヤブコウジ
などの地被に。アクセントのオタフクナンテンなど。和風のメリハリのあるものです。
土を少し盛り上げたボリュームたっぷりのタマリュウの中に、流れとたまりに見立てた
那智石が配されました。

最近余り大きな樹木を植え込まないお庭が増えてきていますが、やはり小さい木や
低木や草花だけとは違って、ある程度高さのある樹木が入るとお庭にちょっと風格が出ます。
さらに、年月の経っている石などが入ると、もっと値打ちが出るなあとは『植木屋』の言葉です。
公共の仕事のように決まった規格のものを植え込んでいく造園工事の場合と、個人邸のように
1本1本に役割を持たせる場合など。個人邸向きの植木屋と、公共工事が多い造園屋の仕事に対する
微妙な意識の違いは作業の指示に対する行動にも現れます。何を優先するのかによって、作業の
内容が異なるのは、文字通りケースバイケースなのですが。どうしても『こだわり』が強く
表れる方もおられます。とはいえ、どちらも植物を相手にするという点では同じです。
規模の大小に関わらず、何かを作り上げていった後の達成感は、寒の戻りも吹き飛ばしたようです。

明日も寒くなりそうです。
自動潅水工事に向かうS部長たちには配管がしづらい低温に、ちょっとうらめしそうです。

香りの良し悪しはパーソナル


2014年3月4日

春の訪れで幸せな気持ちを感じるのは、私の場合ジンチョウゲの花の香りを
かいだときです。子どもの頃、母方の祖母の家に行くと庭の隅に大きな
ジンチョウゲが植えられていました。その花が一面に咲くころには庭中
その香りでプンプンしていました。
園芸の好きな叔父が、そこかしこに花を植えていて。スイセンもいろんな種類が
咲いていた記憶があります。社宅だったその家を叔父が引っ越すときに、
そのジンチョウゲは我が家に来ました。そしてあっという間に枯れてしまいました。
真っ黒になってしまった残骸も心の中に残っています。
ジンチョウゲはよほど小さな苗のときでないと移植は難しいのです。

春の香りは、気温が低いせいか、ふくよかで、奥ゆかしい感じで。しかも
風が冷たいと感じにくくなります。
その点、秋のキンモクセイの香りは強烈で、子どもたちに、「トイレの匂い」
と言わしめるほど、芳香剤のような人工の香りに例えられます。
『良い香り』か、そうでないかというのは本当にその人それぞれの、
感覚や持っている情報(先入観)や、思い出などとつながっているようです。

随分昔に、再生土の小山にカモミールの種を播いて、ミニのカモミールの丘を
作ったことがありました。当時ハーブは今より珍しく「これがピーターラビットに
出てくる『カモミール』です『リンゴの香り』がするでしょ!」と言うと、
大抵の方が、「これが『カモミール』ですか。本当に良い香り!」と応えます。
あるとき、年配の男性が来られたので同じ説明をしました。肺いっぱいに
いきなり吸い込まれたその方の第一声は「なんだこれ!腐った靴下の匂いがする」
でした。『腐った靴下』は謎ですが、確かにハーブ類は賛否の分かれる香りです。
ちなみに、私の場合は、みんなが臭いというカメムシの匂いがあまり臭くありません。
以前延々と続くフェンスに絡まっている、クズを撤去する作業で、その葉っぱに
大量のカメムシがくっついていました。ハサミでツルを取る際にこちらに飛び
込んで。露出している顔面にぶつかってきたり大変でした。
作業するスタッフは自身の身体に沁みついたカメムシの匂いに辟易していました。
が、私は何ともありませんでした。なんとなく、ワックスような良い香りがするだ
けでした。人と違う嗅覚を持っているのかもしれません。少なくとも
カモミールが腐った・・・匂いになるよりは良かったかなと思いますが。

香りは本当に、人それぞれです。

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