艱難汝を玉にす(かんなんなんじをたまにす)


2010年9月10日

思わず表題の言葉が頭を横切るこの1週間です。予兆は日曜日でした。
この日、京都田辺市が全国一の39.9度を記録した日。
天気図から言えば、ごく「近辺」の場所で、私はS部長と試験を受けていました。
二人とも、この数ヶ月受験生で、何度か講習会などにも参加していました。
S部長は授業中に携帯で呼び出されたりして中途で退出することもありました。
こぎつけた学科試験日に、私は会場で軽い熱中症になりました。
昼休みに、息苦しさで頭が朦朧としてきました。
苦肉の策で、自動販売機の水で首筋を冷やしているとましになってきました。
それで事なきを得ました。室内で倒れる方の意味がようやく分かりました。
そんな週明け。とあるマンションの敷地周りの法面の除草作業が始まりました。
これまでこの法面の草刈作業は下請けをお願いしていました。
うちは除草作業中、刈り払い機で傷つけた、潅水ホースの補修作業を
担当していました。
傾斜角度も結構ある、斜面に立つ人間が小さく見える法面が四面です。
斜面には低木群がここかしこにあり、その間から生える草は
人力除草です。通常の履物では立って移動するのも少しやっかいです。
刈り取った後の草集めも平面と違い、それを積み込む作業も量が量なので、
半端ではありません。これまで、その作業をお願いしていたのですが、
予定より1ヶ月作業が延びた分、植物のボリュームは増えています。
今回ご協力をお願いしたところは、以前法面の草刈別作業でご一緒したところです。
川の土手の(反対側2m下に落ちたら大怪我です!)のクズだらけの
斜面を含めた除草と高木の剪定作業で、とてもチームワーク良く、
特にエース級の方の動きの軽やかさがお見事でした。
うちも除草作業の一部に関わることになりました。
ところが、週明け、お願いしていたところが例の受験の猛暑日の作業で、
エース級の方を含め数人が熱中症で倒れたと悲壮な連絡を受けました
急遽の予定変更で、うちが前面に出なければならなくなりました。
そんなときに、台風まで来ました。雨が降れば、足元が濡れて、
危険なので作業できません。「雨」を前提に段取りを組み直したのですが、
強風の中の作業になりました。飛び散った草の清掃は、
文字通り人海戦術なので、名乗りを挙げてくれたMさんまで参加です
そして昨日、天気は絶好の刈り日和です。何とか予定消化までこぎつけました。
ここの作業で一番厳しいのは、後のチェックです。昨日は作業後、
階段の四隅にへばりついた草の破片をはいつくばって取りました。
いよいよ本日は最終検査です。どんなチェックが入るか戦々恐々です。
それでも、この数日、作業の責任者として、急遽の予定変更に加え、
連日、きつい積み込み作業から全体のチェックまで、
一日の最初から最後まで粉骨砕身した、
S部長が「玉」になっていくのは間違いなさそうです。


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