楽しむためのガーデニング


2008年5月13日

毎日あくせく作業をして時間が経つのがあっという間です。
この季節、外でやるべきことはたくさんあります。
きりがないというのか・・・
土や植物を相手にする仕事は、タネをまけばその芽生えを。
芽が出れば、花が咲くことを。花が咲いたら次の植え替えのことを。と
常に先々のことを考えるので、時間がどんどん過ぎて、歳を取るのが早い感じです。
このあたりのことが以前読んだ、カレルチャペックの「園芸家の1年」という本に
うまく描かれていました。
文中、園芸家を「生き物」に例える話が出てきます。
園芸家というものは「花から花へ移るチョウ」でしょうか?
それは、年中土を掘り返す「ミミズ」だというのです。
そういえば、私もいつも土をほじくり返しているような気がします。
1年中忙しく作業をし、雪が降り積もった庭を見ながら園芸家は叫ぶのです。
「しまった!花を見るのを忘れた」と。
とまあ、そうならないように、いわゆるガーデニングには花をゆっくり愛でる時間が
必要です。本来、花の手入れをしながら花と会話を楽しむのがその時間ですが。
これからの季節なかなか厳しいものがあります。
実は先日、お客様のご紹介で、お花の好きなご高齢の方から
自動灌水の見積もり依頼を受けました。
その方はとても、お花が好きで、これまでもたくさんのいろんな種類の花を
育てて来られました。お手入れや、水遣りも当然のごとく日課でこなされていました。
しかし、最近季節的には早い炎天下続きで、
雨が降った日に、とても気持ちが癒されたそうです。
いつの間にか水遣りが苦行になっていたことに気づかれました。
おかしな例えですが。凝った手作りの離乳食作りのために子どもと向き合う
時間を減らすより、市販の離乳食を利用しながら、あいた時間で、たっぷり子どもの
相手をする。というような感じでしょうか?もちろん賛否両論あるでしょうが。
限られた時間の中で行うことの優先順位のつけ方は、人それぞれの価値観です。
それでも、高齢化社会ならではのガーデニングの楽しみ方もありそうです。
私たちはそんな方々のお役に立ちたいところです。


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