オフです。


2007年7月22日

普段、私は力仕事もしなければならないことがあります。
一応?女性ですので、他のスタッフも配慮はしてくれます。
例えば2t車から一輪車で土のようなものを運ぶとき。
Tさんはもっと入れたらと思うのに「このへんでやめときましょ。」といいます。
S部長も常に「いける?」と言葉がけします。
しかし、それも切羽詰ると先の「優しさ」など吹き飛びます。
K専務はもっとシビアです。私が十分だと思う量に
さらに上乗せするので「無理です!」と言うと、
呟くように「さっきの方が重たいはずだが・・・」と言います(心の声が聞こえます)。
実際運べてしまう自分も怖い?です。
筋肉はいくつになっても使えばつくということを、
身を持って日々体験しています。
しかし、同世代の女性がアンチエイジングする時期に、
よりによって仕事とはいえ日焼け、ドロドロでボロボロになるのは
ちょっと複雑な心境です。

それで、オフの日には全く異なる世界に身をおくことにしました。
毎月1回。9ヶ月ほど前からハナミズキさんと料理教室に通い始めたのです。
我らが先生のSk先生は、ホテルマンを目指して学校に行き、
卒業後有名なフランスのお菓子の学校である、ル・コルドンブルーの
イギリス校で学ばれ、フランスで修行されました。
帰国後代官山のお店で10年近くパティシエをされたという稀少な方です。
現在は、まったく異なる事業の後継の修行中です。
きっかけは現在のお仕事で来られ、ハーブの話で盛り上がって先のキャリアを
聞いてびっくりしました。腕が鈍らないように自宅でレッスンを始めるので
いかがですか?とお誘いを受けました。
料理にも詳しいハナミズキさんに伝えると、すぐに値うちを理解して
入門することになりました。

何せ本物のプロに学ぶのです。おかげでイタリアンのレストランで少々の
味では 驚かなくなりました。パンに至っては、先生のレシピで作った
焼き立てパンを 食べると市販のものが少し物足りなくなります。
加えて料理の技術的なことから、素材選び、また使う道具、
味や、盛り付けなどへのこだわり・・・・
見ているだけ(本当はものにしないといけませんが)で、楽しいです。

レッスン前には珍しい紅茶や色合いも涼しげなデザート、ときにミルクシャーベット入り
アイスエスプレッソがコーヒー豆のトッピングつきで出たりします。
それを頂きながら、今日の予定を伺っていると暑さも吹き飛び、
気持ちが切り替わります。BGMには「ボッサ」が静かに流れています。
常に顧客側に立つということを徹底しておられることには脱帽です。
一朝一夕では身につかないことだと思います。

 

シャンペンと桃のシャーベットのデザート

私がいつも感心するのは段取りです。
カリキュラムはパンとデザートと、料理をメインに、
余った素材の応用の1〜2品という盛りだくさんです。
それを見事にさばかれます。
同時並行で、物事を進めてタイミングを計って
どの部分で待ち時間が出るのか。
そんなときにまた紅茶が出たりします。お見事です。
しかも合間に料理に関わる薀蓄を聞けるのです。あっという間の4時間です。

手つきも鮮やかです

パンも料理も家庭料理がメインで、技術的にも価格的にも自分たちにもできそうで、
しかも他では味わえないようなものばかりです。気持ちが満たされます。
心豊かな生活というのは私の目指す生き方です。
植物を取り込みながらそんな生活を目指すことを仕事に結び付けていきたい―
というのが私の夢でした。
分野は違っても同じようなことを感じます。

彩りも考慮してハーブで飾りつけ、器に盛り付けて試食タイム。ハナミズキさんと私の
至福のときです。ただ残念ながら双方とも家で待つ人間のために、無粋にパック
しなければなりません。でも家でも余韻を楽しめるのも素敵なことです。

十分、心も胃袋も満たされた帰りの車中では、
高校時代にタイムスリップしたように、にぎやかに話し、笑って、
憂さを吹き飛ばして帰る、月に一度の癒しの日です.


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