11月も後半になってしまいました。


2006年11月22日

子供の頃、ほぼ1週間ごとに誕生日を迎える私、母、父にとってこの月は
1年のうちで特別な月でした。父は命日までも11月です。


でも11月というのは季節の上ではとても中途半端のような気がします。
まず気温の差が激しく、小春日和だと思ったら突然木枯らしが吹きます。
特に10月が暖かいときにはすっかり油断をしてしまいます。
もう10年近く前ですが、コスモスが咲き乱れる花壇の草花を撤去して
秋まきの準備をする時期が来ました。
本来広い面積のすべての花壇を耕して、一気に種まきをするところを、まだまだ
きれいな遅咲きのクリーム色のコスモスの一畝だけ、種まきを1週間伸ばして
もらいました。10月末と言ってもポカポカとした陽気が続いていました。
春になって、見事に景色に差が出ました。
たった1週間の差で10月中にまいたところにはカラフルなお花畑が出現し、
11月にまいた畝はほとんど裸地同然でした。
昔から言われる「秋まきは1日でも早く。春まきは一日でも遅く」を実感しました。
今年もまた10月にまいた種が発芽し、小さな葉を北風に震わせながら冬を越します。
あたりまえのことがいつものように起こって繰り返されます。
気象の世界ではよく「例年に無い」と言う言葉が聞かれますが、植物の営みにとって
人間の生きていた時間のものさしで異常があることも
もっと長い悠久の尺度では「いつもどおり」のことなのかもしれません。
そろそろ冬支度。植物と日々接していると「季節はめぐる」を
痛切に感じる毎日です。


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