大事なことは目に見えないのです。


2009年9月9日

先日、裏庭に自動潅水工事をしたお客様から、
追加工事のご依頼がありました。
このようなことはこれまでにもあります。
実際ホースを埋設すると、ここ最近のような雨の降らない日が続くと
見事に、植物の状態に差が出ます。やはり便利な道具です。
ご依頼の内容は、玄関側の植栽にもホースを引きたいということでした。
植栽部分が何箇所かに分かれています。
コンクリート製の花壇に植えてあるものもあります。
離れた場所の場合、配管の位置によっては、別途のシステムになって
割高になる場合もあります。というのも、水道の水圧によって
それで出せる水の量(=例えばホースの長さ)など決まってしまいます。
それだけに、最大容量の水を、できるだけ無駄の無いように
行き渡らせる設計は工夫のしどころです。
ただ、今回はうまく既存のシステムを利用して、ホースの接続だけで
すみました。しかも、「わたり」と言って玄関前のモルタルを横切るのも
地下に穴を掘って配管できたので見た目もすっきりです。
設計施工はS部長が行いました。
潅水工事というのは、その作業のほとんどの部分が「穴堀」作業です。
途中の様子はあちらこちらに掘り返された土と、
地中に張った管がにぎやかにむき出されています。
それが連結しながら地面に模様のようになっています。
設計を考える時間。実際に現場で掘る時間。連結する時間。
部品や機材を組み立てる時間などが、作業を構成します。
通水試験でボタンを押す瞬間、小さな音がして、しばらくすると
ホースの穴から水が浸み出してきます。すべてのホースの部分に水跡が
ついているのを確認すれば完成です。
最後に埋め戻したときは、あまり目立ちません。
でも見事に、効果が植物に現れます。地中の配管に気づかれることの無い
お客様ですが、もう水切れの植物を思い煩うことから開放されます。
隠れた部分にほとんどの力を注ぐ工事が、自動潅水工事なのです。

厳しい夏に


2009年7月25日

昨日、現場は分かれました。
大道筋の除草と、個人邸の除草作業、自動潅水の見積もりに加えて、
S部長は、大阪市内のマンションの自動潅水の工事です。
築30年ほど、緑も落ち着いたマンションですが、木の根元に、地元の
園芸クラブの方々が草花を植えておられます。そこへホースを引くという
作業です。
草花を植えたり育てたりすることが大好きな方々は多いですが、
いつも『美しく』維持するのには、たくさんの作業、もしくは人手が必要です。
水やり、除草、剪定・整枝、花がらつみ、害虫防除など。
特に作業量が多くなる夏場は大変です。
朝夕の涼しい間に作業をするのが理想的ですが、午前8時を過ぎてしまうと
気温が上昇し始めます。
33℃や35℃などの気温も珍しくなくなってきた昨今、
作業は、「楽しさ」を超えて「苦行」になりつつあります。
植物の量が多いと人手もたくさん必要です。
例え少なくても、維持する方の員数が少なく(個人邸ではほとんどお一人)
さまざまな事情で、水やりの時間を確保できない場合も
状況は同じです。夏場の作業の省力化は課題です。
省力化という点で、幅広く対応できるのが、自動潅水です。
明け方か、夕方に水をやる(全自動の場合は設定する)ようにして、
朝早く他の手入れをします。鉢や花壇に生え始めた小さな雑草を抜き、
時期によっては咲いている花苗の切り戻しを行います。
枯れた葉や花がらを取りながら、病気や害虫の様子を観察します。
一枝を切花に。ハーブのように、葉に製油があるものは、
葉を触って香りを楽しむ・・・ができる時間を、「涼しいうち」に作り出せます。
働く主婦の私の場合、情けないことに、このところ庭は放置状態です。
コンテナ類は片付け、地植えのもの中心に維持しています。
少々暴れた感じで育っていますが、けなげに花を咲かせて、
疲れて帰宅するときや出勤前に私を癒してくれています。
一手間手入れするとさらに良くなるのは分かっていますが・・・
救いはチリチリ、枯れ枯れの情景を見ずにすむことです。
当たり前ですが、植物は水を与えないと生きていけません。
この時期、自動潅水のノズルを鉢から外すと、
青々としていた草花が数日で茶色に、枯れてしまいます。
仕事として行っている、公共の花壇の維持はすべて人力の潅水です。
タンクの水をたっぷり潅水してもなかなか厳しい状況です。
今のところ梅雨が上がっていないのが救いですが、来るべき酷暑に、戦々恐々です。
植物を多く抱える私たちの職場自体も夏場は自動潅水が頼りです。
敷地内のハンギングバスケットの養生も、これが人力ではとんでもないコストになります。
これまで自動潅水は特殊な手段だと思われがちでしたが、
最近少しずつ、必要備品として世の中に受け入れられつつあることを
感じる今日この頃です。

省力化は季節に関係なく


2008年11月11日

夏が遠くになるこの季節に、結構自動潅水のお仕事のお話にご縁があります。
うちの特徴として、この自動潅水の設計・施行は大事な部分です。
かつて自動潅水システムの黎明期に「潅水のK」と言われた、K専務と、直伝で腕を磨き
アフターサービスの極め細やかさが身上のS部長が中心です。
さまざまなご要望の個人邸や、省力化を意識したマンションなどの
緑地への工事も行います。
自動潅水は、夏はもちろんですが、屋上、壁面など、土の少ない場所での管理にも
威力を発揮します。
自動潅水は、文字通り、水圧や流量計算などの諸条件を考慮した上で、
植栽の位置や量や種類に応じて設計します。
植物の種類によっては水が特に必要なもの、あまりいらないものなど特性があります。
全自動の場合は時間設定ですので、末端の部品や、ホースの配置で、潅水量を
コントロールします。植物の特性に応じた設計は後の生育に影響します。
我が家も数年前から自動潅水のお世話になっています。
ユーザーの立場では、慣れるまで、設定変更はとても複雑に思えましたが、
慣れればいたって単純な作業です。
例えて言うなら(私にとってですが)、ビデオの録画予約より簡単かもしれません。
気温に応じた、まめな設定変更も植物だけではなく、水道代などの経済効果もあります。
そろそろ気温も下がり始めましたので、秋・冬型の潅水への設定変更をする時期です。
光量が減り、光合成も不活発になる低温時の加湿は、植物にはよくありません。
しかし、チューリップのように、寒い時期の水遣りが開花に影響を与えることもあります。
冬場つい水遣りを怠ると、春になって、貧弱な花が咲いてしまいます。
このあたり、適正な量の設定で、やり忘れの無い自動潅水が力を発揮しそうです。
自動潅水は、植物の管理に、もっと上手に道具として
活かしていただきたいシステムです。

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