春先から威力を発揮する自動潅水!by S部長


2015年4月13日

三寒四温とはよく言ったもので、暖かな日が続いてきたと思ったら、突然
「春の嵐」が吹いて気温が下がるなど・・春の天候は変わりやすいものです!
ただし、植物にとって、春は芽吹きのシーズンでもありますし。
この季節は菜種梅雨と呼ばれる雨で比較的降水量も多いのですが・・・それが明けると。
気温の上昇とともに生長も盛んになり、空気も土も乾きやすいので、植物を活き活きと
保つためにも水やりは大変重要になってきます。

水やりと言えば、普通は植物の上からホースで散水するのが一般的です。

ただこのやり方だと葉っぱを湿らせても、最も水分が必要な根っこに吸収されるのは、
散水した内の20%ぐらいと言われています。
しかも花や葉をいためることが多いです。
時に早く終わらせたくて猛烈な勢いでホースの水遣りをする方もおられます。
そんなときは土も痛めます。
一方で地面に設置する潅水ホースなら、ポタポタと穴から染み出る水が100%
根っこに吸収されることになります。従って効率の良い散水という意味では、
潅水ホースを植物の根元に布設するのが
「ベターな水やり」と言えます。


このベターな水やりである潅水ホースに加えて、必要な時間に!必要な水を!無人で!
散水する方法
「自動潅水システム」を組み合わせると、「ベストな水やり」
可能になります。

 この潅水ホースは土の中に埋めても、水がでる穴が目詰まりすることもなく、またどの穴
(30㎝間隔)からも均一に水がでる優れもののホースです。

堺市内の病院で施工した自動潅水システムは、ソーラーコントローラ(省エネタイプ)を
使用しています。

このコントローラは、別チャンネルで2カ所以上の電磁弁を開閉できるので、
潅水方法設定時間設定水量を変えることができます。

この施工例の場合、

  1. チャンネル1から潅水ホースの各穴から水が出ます

  2. チャンネル2から芝生に設置したポップアップ式スプレーから水を噴射し回転しながら散水をします。


    普段は地面の下に隠れています。
    水圧で立ち上がって水を撒きます。

  3. チャンネル3からハンギングにとりつけたオクタフローと呼ばれる部品から水が出ます。

    オクタフローは水量を調節できます

    この施工例の場合、といった具合に3通りの異なる潅水方法が実現できます。

潅水システムをうまく組み合わせることで、非常に便利で花や植木の管理が
楽になるとともに、活き活きとした状態を保つことが可能になります!

水やり


2013年6月15日

造園の世界では、樹木に水をやることはとても大事な技術です。
本来、植物は水を求めて自分自身で根を伸ばし、より土中深く根を張って
しっかり育っていくからです。
水をやりすぎると、浅いところで水を求めて根が発生します。
その結果、その部分で水を採ろうとするので、水の供給が無いと生きていけません。
だから、水やりの極意は、乾き加減を見計らってたっぷりやるということになります。

これが意外に難しく。たっぷりやりすぎると今度は根が呼吸できなくて根腐れを
起こします。
その見極めはやはり熟練の技術です。

そういった意味で自動灌水を使った水やりは、一種の作業の標準化です。
自力で樹木自身の根を張る力を逆に衰えさせることになります。
樹木を、本来の寿命をまっとうできるように末永く生かせるためには
ふさわしくありません。しかし、樹木が地下深く根を伸ばす土の層が無く、
浅い層で生き続けるには、有効な手段です。
また、樹木の寿命をまっとうさせるような長期間の維持管理ができない場合も同様です。

我が家で以前庭のリフォームをしたときに、3mのカラタネオガタマと言う樹木を
移植しました。この樹木は移植を嫌い、樹木医さんに聞いても、いろんな文献でも
そんな大きさでは難しいとありました。しかも空梅雨の時期でした。
特に、この木は挿し木の苗木を大きくしたもので、一度も根回しもしたことが
ありません。それでも、毎年初夏に咲くクリーム色の花の「バナナの香り」が好きで
ダメもとで動かしました。
移動させたのは灌水ホースのすぐそばでした。案の定すぐに葉が枯れあがり、
上の部分は枯れました。しかし、根元に小さな芽が出てそれがどんどん大きくなり、
今では2mほどの木に復活しました。
本来の大きさではありませんが、自動灌水は『生かす』ことには役に立つ道具です。

このあたり、植木屋歴数十年のスタッフのYさんでさえ、自動灌水についての偏見を
拭い去るのは難しいです。
ですが、このところの暑さや干ばつの気候の中ではやはり必要性を感じます。

潅水工事


2012年6月12日

昨日から始まった潅水工事は今日終了しました。
今日はあいにくの雨でしたが、無事に終了です。
工事の詳細は後日ランドケアのHPでUPします。
 広い芝生と、花壇が前後にちらばったお宅に、ポップアップ式スプリンクラーと、
ドリップホースを埋設する内容でした。
潅水工事は、S部長中心に初日はItさんとYさんの3人でスタートしました。
天気予報が下り坂でしたが、前日までの下準備が功を奏し、非常に効率よく作業が進みました。
S部長に言われ、  私の役割は長尺である塩ビ管を2mにカットして現場に運ぶことでした。


 造園業は主に樹木を『切る』のですが、道具にはさまざまなものがあります。
木を切ると言っても、幹の直径、素材の硬さ、また竹などの特殊なもの、根っこ、葉などなど
全て道具が変わります。手動からエンジン式のものまでさまざまです。
 潅水工事の場合は人工の塩ビ管や電線を切る道具も使います。
塩ビ管を切るには、塩ビカッタという優れものの道具があります。

この道具は、とても不思議な動きをします。
いわゆる植木バサミを使うように持ち手をしっかり握ってつかむと加えた力がそのまま伝わるのではなく 、
ハンドルを開閉する毎に少しずつ、ちびちびと刃が塩ビ管に食い込んでいきます。
硬い塩ビ管がグニューッっという感じで切り屑も出ず、切断面もきれいな状態でカットできるのです。
その様子はいつも私に、ゆで卵を糸で半分に切るときを思い起こさせます。
実はこの道具は、日本のメーカーが発明して世界に普及したのです。
さすがです。

まあ私が役に立ったのはその程度で、現場に搬入した頃には、深い穴もしっかり掘られ


巻いてあったホースも埋設されて作業はどんどん進んでいました。

作業をしていたItさんが、

「あっ!オレがいる」とつぶやいた、視線の先には、ごろりと横になった
焼き物のタヌキがいました。自虐ネタに、思わず突っ込みを入れたくなるのを
(言えた義理か)と、つい「・・・・・」沈黙の私でした。

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