今年の牡丹は良い牡丹♪


2016年4月11日

ビニルハウスの横に見事な牡丹の花が咲きました。
風が結構強い一日でしたが、花びらはしっかりついています。
牡丹の花が咲き終わると、まだ小さなつぼみが出始めたばかりですが、
いよいよバラの花の登場です。

どちらの花も、ボリュームのある花を咲かせるためには
たっぷりの肥料が必要です。
牡丹赤牡丹アップ

小さな小さな生き物の話1


2016年3月7日

私たちが子どもの頃というか、今の方が厳しいのか、幼い子どもが土を触ると
「汚いから手を洗いなさい!」とよく言われました。
この汚さは、多分「ばい菌」と呼ばれる微生物が、手についているということを
意味していたように思います。もちろん、単に泥汚れということもありますが。

土の中には、さまざまな微生物が存在します。その中にはもちろん
病原菌も含まれますが、植物にとっては、微生物がいた方が利益があるようです。
というのか、微生物がいないような土では植物はよく育ちません。

微生物は、「有機質」と呼ばれるところに多くいます。
有機質とは他の生き物の「遺骸」です。微生物は有機質を最終的には
分解しながら生きています。「遺骸」と言うと、ちょっと不気味な感じですが、
例えば落ち葉も「遺骸」の一つです。実際に、私たちもいずれ「土に還る」
とはよく言われる話です。有機質の中で微生物が、生きていく際に、
分泌するものが植物にとって、体に良いものであったり、ときに植物を
厳しい環境から守るものであったりします。そのため、植物の方も、
微生物が根の周りに集まってくれるように、根から分泌物(餌?)を与えることが
あります。それでも土の中にもともとの微生物が少ないよりは、たくさんいた方が
植物にとっては有利です。
微生物のいる有機質は通常、堆肥という形で扱うこともあります。堆肥作りは例えば、
植物の残渣(茎や枝葉など)を細かく砕いたものに、何度も水や空気を入れながら
「発酵」させます。分解が始まるに従って嵩も減り、色も黒っぽい色に
なっていきます。中にはさまざまな微生物が存在しています。
堆肥2
作業でよく使う完熟堆肥のアップ

この有機質にどれほどの効果があるのか。
子供向け実験を以前したことがありました。
テーマは
「植物に必要な物は何でしょうか?
肥料でしょうか?」です。

実験の花壇は4種類。
①は、瓦礫を細かく砕いた砂利だけ
②は、残土と呼ばれる工事で排出された土だけ
③は、瓦礫の砂利に有機質を入れたもの
④は、残土に有機質を入れたもの。

さて、それぞれどんな風に育つのでしょうか?という花壇です。
まず、一番駄目なものと一番良いものは想像できます。
一番駄目なものは①砂利だけでできた花壇、一番良いものは、
④残土に有機質をいれたものですが。
悩ましいのは、有機質を入れた砂利と、土だけのものの二つです。
結果は見事に出ました。

砂利だけの花壇

①砂利だけの花壇

残土+有機質

④残土+有機質

残土だけの花壇

②残土だけの花壇

砂利+有機質

③砂利+有機質

土が無くても、③の砂利と有機質でしっかり植物は育っています。
逆に、②の残土と言って地下の深い有機質の少ない所の土の方が
砂利+有機質のものより今ひとつの生育でした。

私たちの植栽作業の中のスタートには、必ずこの有機質を
しっかり土に入れています。時に設計に入っていなくて、いきなり
真砂土に木を植えなくてはならないときもありますが。
植物が元気に育つには有機質は絶対条件です。

ピンク・ピンク・ピンク♪


2016年3月5日
フライング

敷地内に咲き始めた河津ザクラ

子どもの頃から好きな本はいくつかありますが。

以前にもここで書いていた福永令三作の『クレヨン王国の12ヶ月』は本当に
大好きな本でした。どれほどの熱意で好きだったのかというと・・・
最初の出会いは小学3年生の頃。新刊図書として読みました。口絵の絵は3月の章で
主役のシルバー王妃と、少女のユカが、レンゲ畑に寝そべっているシーンだったと
記憶します。(50年前の記憶です!)
期限いっぱいの1週間?借りて、何度も読み返して名残惜しげに返却しました。
それから3年後、6年生の3月の今頃、卒業式を18日に控えたある日、
3年生だった弟が同じ本を借りて来ました。少々古びて背表紙にセロテープが
貼ってありました。私は、弟に期限いっぱい借りることを頼んで、そして・・・
何をやりだしたのかと言うと、その本を、原稿用紙に写しだしたのです。
今から思えば出版社を控えるとかその程度のことで済むはずでしたが。

頭の中に、道徳の時間に習った『杉田玄白』が解体新書を書き写した話が浮かび。
(『写本』そうだそれしかない!)と、なぜそこに至るのか当時の私の思考回路
は謎ですが、一心腐乱に書き写しました。中学の入学祝にもらった万年筆で
数ページ書いた跡もありますが、原稿用紙が次々になくなり。途中からは升目を
無視し・・・それでも日が経っていきます。卒業後、余分にあった春休みを
ほとんど、その作業に費やしていましたが。ついに図書の本を早く持って来なさいと、
担任の先生にせかされて、半べそ気味の弟の訴えでようやく作業を終了しました。
残念ながら半分の6月の章までしか写せませんでした。

それ以降、その本を読みたくなるときは分厚い稚拙な字の原稿用紙を見ていました。
それから年月が経ち・・・大学4年生の教育実習のときに、帰り道の本屋さんで
再版の文庫本を見つけ、すぐに購入しました。その後読みやすいシリーズの文庫本になり、
教師時代は担任していた子どもたちに。もちろん、息子たちにも読み聞かせました。

20年近く前に著者の福永さんにこの本への熱い思い?をお手紙で送ったら
ご丁寧な直筆のお返事としおりを頂きました。数年前に亡くなられましたが、
良き思い出です。

前置きが長くなりましたが、3月の章はピンク色がテーマでした。
各章に必ず出てくる、色に関連した詩の中に、ピンク、ピンク、ピンクという
フレーズがあるのですが。
敷地内の花が今まさにそんな感じです。残念ながらレンゲ畑は見られませんが。

画像は、つぼみがヤグチモモ、ブルーピンクのバージニアストック、
チロリアンデージー、ヒヤシンス、です。
モモ
バージニアストック デージー
hiyasinnsu

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