11月の雨
2016年11月8日
久々の雨です。11月は私にはいろんな意味で特別な月です。心悩ましい1週間でした。
先日のお二人の意見が両極端のお庭のリフォームも、あと少しというところです。
お1人は植物が大好き過ぎて、いつの間にか増えた鉢や、鳥が運んだ実生の苗が
立派な木となり、どこが出発地点なのか分からないツル性植物などなどの『植物大好きさん』。
どの植物も元気に伸び盛り、花壇の姿も隠して野趣あふれるお庭になっています。
枯れた鉢も混じっていますが、ほんの少しのスペースにも挿し木や種まきの跡があり、
全体的に醸し出される『植物愛』は相当なものです。
相方さんはそれを『ゴチャゴチャ』と表現して、とにかく「スッキリして(処分して)欲しい」
という『スッキリさん』。特に毛虫も含め、虫たちの居心地の良い場所に我慢がなりません。
何度かお二人の元に足を運び、何に執着され、何が我慢ならないかを聞き取りました。
そして決まったご提案で作業を開始しました。
本当はお二人に、立ち会っていただくことが良いのですが、植物大好きさんが
「もう、任せるから留守中でも作業して良い」と言われ、後ろ髪を引かれながら、
出張され、スッキリさんに伝言を託してそれを私たちに指示されました。
大量既存鉢の処理は、スムーズに運びました。それは3鉢ほど『残して欲しい』植木鉢に
印がついていたからです。それ以外のさまざまな、鉢をつきやぶって大きくなった樹木鉢や、
繁殖しすぎてパチパチになった球根類のプランター。それらを撤去したらすっきりした状態に
なりました。枯れ鉢などの土は花壇に補充して、ネキリムシ対策の薬剤散布や施肥を行った後、
一輪でも花が咲いている苗や、芽生えたばかりのもの、挿し木の数々を植え込みました。
球根類は株分けして大きな株だけ直植えして他は処分しました。
いっぱい増えていた多肉植物も、一つの箇所にまとめ、その結果スペースが大きく残りました。
たくさんの空き鉢が残りましたが、お庭が明るくなったと喜ばれ、めでたしめでたしと
なるところでしたが・・・出張から戻られた直後、いつもと違う雰囲気のスッキリさんから私の携帯に
連絡がありました。実は指示違いで、『印のついたもの』は『いらない』方だったとのこと。
電話の向こうの、お二人の緊張感が伝わり、思わず、青ざめました・・・
週末を挟んで二日後にお伺いしました。多分その二日で随分景色に馴染まれたのかもしれません。
心残りの木もつきつめると1本のナンテンの木になりました。かろうじて、それは廃棄処分を免れて
いました。ご本人が無頓着に花壇の隅に植えていたふるさとの山で見慣れた草が、大阪では
値打ちがある山野草であること。球根を植え込んだままでの春苗の植え込みのご提案などを
しているうちに段々植物好きの話題に戻ってにこやかになられました。花好きな方との花談義は
こちらもつい熱が入ります。きっと空いたスペースにまた新しい花が植え込まれて
たくさんの鉢が並ぶのは時間の問題でしょうが、ひとまずの棚卸しにはなったようです。
後は、土を剥がして防草シートと砂利で雑草対策をして仕上げます。