植物と言うツワモノ


2017年6月15日

草と人間の戦いの季節です。日本は本当に、よく植物が茂ります。
何度言ったかわかりませんが、この日本では緑を選ばなければ緑を強いて『大切』に
しなくても『緑化』できます。ただ・・・・それが人間の暮らしに優しい風景かどうかは
別の問題です。

多分。『全く何もしなければ』歩道の隙間から生えた植物は、根から出す有機酸で
少しずつセメントを中性化してヒビを入れていくと思われます。極端なイメージで言えば・・・
年月が経てば高速道路やビルが、まるでアンコールワットのようになるというのか。
アニメなら『天空の城ラピュタ』風になるかもしれません。
あまりにゆっくりなのでなかなか気づきませんが、樹木の生育を早送りの映像で見れば
まるで巨人が立ち上がっていくように、あれよあれよと大きくなります。実際、少しずつ歩道の柵を
飲み込んで(幹に柵がめりこんで)いくような景色をご覧になった方もきっといるかと思います。

草はというと、少しずつ生えては枯れて、その黒い粉のような有機質が次の草の種の苗床になり。
それがまた枯れて・・・どんどん黒い土が積もっていきます。草は大量の種を撒き散らすので
それが芽生えるほど変化のスピードが上がり、当初は根の浅いものから、段々根の深いものまで。
多様な品種が進出してきます。四季のある日本では雨のほとんど降らない国の土地に比べて、
景色が時間とともに変りやすいのでしょう。それだけに、景色をある状態で留めるというのは非常に
エネルギーのいることです。

特に夏場の管理で一番大事なのは除草作業です。除草剤もありますが、パラリと振りかけて自分の
好きなものは残して要らないものは枯らすという訳にはいかないようです。イネ科やキク科などを
残すというような大きなくくりはあっても。○○の花と、△△の花だけは残す。というところまでは
薬剤的に無く。どうしても初期の除草は、人力で根っこを取って雑草の勢力を抑えるしか
手はありません。その手間のかけ具合がその後の管理に大いに影響します。

とにかく、コツコツ、地道に、根気良く・・・の除草作業が続きます。

春風もピンク色


2017年4月4日

今日はまさに春風と呼ぶのにふさわしい、風と気温でした。
もちろん日差しもきつく、植物の葉も光を跳ね返してピカピカ輝いています。

今日の作業は、新社屋に植栽させていただいてから10年近く経ったものを
配管工事のために移動させるというものでした。
当初、配管が真下を通るので、真上の樹木は伐採と伺っていました。
それが伐採せずに、最小限度の移植だけで済みました。全ての植栽の移動を
想定して、数ヶ月前から広い圃場を別場所に用意していました。
工期が延びるに従って一部畑(Yさんがジャガイモを植えて・・)に、なって
いましたが、ようやく本命のサツキ畑になりました。もちろんジャガイモも
無事に畑に居残っています。後10日ほどで、サツキは元に戻します。
週末は雨が降りそうです。サツキにとっては開花前という厳しい条件ですが、
元の場所で例年のように開花して欲しいところです。

今日は光も風も何となく心浮き立つ春らしい一日でした。敷地内の花も
笑う(咲う)がごとくの満開状態です。

やはりピンク系の花が多いです。

ハンギングバスケットのプリムラマラコイデスが花のピークです

ビバーナムはこの花が秋にメタリックな藍色の実になります

日陰で咲くヒマラヤユキノシタ。やや青みのピンクが地味なイメージですが、花は愛らしいです

ハナモモの品種で宝塚小町といいます。小ぶりですが全体にピンクの花に覆われます



焼き物の鉢から随分前から植えっぱなしの
シュンランが咲いていました。
仕事として植物を扱っていてもつい開花を見逃すことが多いです。

今年度は季節の花を味わうゆとりを持とうと思います。

 

 

風待ち月


2016年6月3日

『風待ち月』とは、今月の花のハナミズキさんの6月のテーマに出ていた言葉です。
この時期、いよいよ梅雨に入っていくのでしょうが、本当にさわやかな風のある日が
時々あります。今日もそんな日です。風の通る窓から見える景色は
田植えの終わった田んぼの水が鏡のように反射している様子です。
13年前にこの事務所に移転してきた頃と同じ季節です。毎晩引越しの整理で、
夜の8時過ぎまで残っていたら、カエルの合唱が窓から聞こえていました。
失ったものも多かったのかもしれませんが、得たものも多かった13年間です。

昨日のお見積りのお客様は、数ヶ月前にリフォームしたばかりのお庭の花壇を
これからどうしたら良いのかのご相談でした。
造園屋さんにいろいろ電話したけど、花を扱うところが余り無くてと言われました。
花のことや、管理の方法についてご相談に乗って欲しいと言われました。

もちろん、エコ・ワークスの得意分野です。早速お伺いしました・・・が。
ううむ・・です。世の中の方(プロも含め)、日本の夏の庭がどれほど、草に覆われ、
それと戦うエネルギーを必要とするのか、あまりご存じない気がします。
ロックガーデン風に石を配した花壇の周りに敷かれたオシャレな砂利の間から、
いろんな雑草が芽生えていました。思わず、いつもの戦闘モードに入りそうでした。

どれほど、素敵なデザインでも、珍しい品種の植物が植えてあっても、管理を手ぬかると
特に夏場は、見るも無残な風景になります。
植物を侮るなかれ!です。相手は、水と光さえあれば、どこにでも侵入してきますし、
枯れた仲間を『土壌』として、最初生きられないような場所でも少しずつ繁殖します。
そして、とにかく猛烈な数の種を撒き散らします。そしてその種は長く待機します。

先日公園の花壇の人力除草をしましたが、ほんの数日で、隙間に生えた草が、
主役の花の背丈を越しつつある状況でした。すぐにすべて根っこから抜きました。
植物の光の取り合い戦争に、人間が加勢して、花を守るしかありません。
(今の間にしっかり成長して、縄張りを広げなさい!)とマリーゴールドに言い聞かせ
ましたが、さあ、これで一体何日持つことやらですが。
とにかく、どこもかしこも草だらけの夏がいよいよやってきます!せめて風待ち月の
さわやかな間に、草を抜き取ってしまうことを自身の庭も含めてお勧めです。

それでも今年度管理している菖蒲園は、やはり手間をかけた分は花もそれに応えて
くれる楽しさがあります。そろそろ花のピークも終わりそうですが。

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菖蒲園の花もいよいよピークを過ぎてきました。

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これぞハナショウブ色!の大きな花です

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菖蒲園の周りは色とりどりのアジサイが植えられています

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最近お気に入りの花です。鉢に植えられて池につかっています

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ハナショウブと水の相性は抜群です

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ジョボジョボという水音を聞きながらの作業は味があります。この池の水を循環させてあります。

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