2017年11月(November)

 11月になりました。七十二候によると、11月2~6日頃は「楓蔦黄(ふうかつきなり)」で紅葉が始まる頃だそうです。北から南へ、山から里へ、紅葉前線がゆっくりと鮮やかに日本全体を染めていきます。移ろいゆく自然を存分に楽しみたいですね
  ツワブキ(キク科)
日本・台湾・中国南部原産で海沿いの草原や崖に見られる常緑の多年草です。別名は石蕗・艶蕗。葉がフキのように丸く、光沢があるので艶葉蕗(つやばぶき)からこの名が付きました。地下には短いワサビ状の根茎が連なり、大きな株になります。晩秋に黄色い花が咲き、花後はタンポポのような綿毛になります。フキは夏緑性で春にフキノトウが開きますが、ツワブキは常緑性で晩秋に開花します。日陰でもよく育ち、葉も斑入りや獅子葉など色々あり、一年中楽しめるので古くから親しまれています。
 ホトトギス(ユリ科
日本・東アジア原産の多年草です。山野草として人気で、日当たりの弱いところに自生します。花びらの斑点模様が鳥のホトトギスのお腹の模様に似ているので、この名がつきました。油点草とも呼ばれます。野趣が溢れる風情があるので茶花や生け花にも好まれます。暑さや寒さにも強く丈夫です。品種によっては白いものや斑点の入らないものもあります。またホトトギスとタイワンホトトギスとの間に交配種がつくられており、これらも「ホトトギス」の名で流通しています。
  ビバーナム(スイカズラ科)
東アジア、南ヨーロッパ原産。本来は広い範囲を意味し、日本の山野にみられるガマズミやオオデマリも含まれますが、ガーデニングで単にビバーナムと言った場合はそれらを省いて、外国産種だけを指すことが多いです。常緑なので常緑ガマズミ(ガマズミは落葉樹)、またセイヨウガマズミ、西洋テマリカンボクなどの別名もあります。春に白や淡いピンク色の小さな花が集まって咲きます。実は初めは赤色、熟すと光沢のある美しい青色になります。とても丈夫で耐寒性、耐暑性があり、日照不足にも強いです。
  クリスマスホーリー(モチノキ科)
西アジア、ヨーロッパ南部、アフリカ北部原産。葉は楕円形で光沢があり縁に鋸歯があります。花は白色で芳香があり4~5月に開花します。11月ごろに果実が赤く熟し、リースなどの装飾用として利用されます。赤い実は苦くて鳥に好まれません。狭い意味でのクリスマスホーリーは「イングリッシュホーリー(セイヨウヒイラギ)」だけですが、日本で流通しているのはチャイニーズホーリー(ヒイラギモチ)がほとんどです。鋸歯のある葉がヒイラギに似ているためヒイラギの名がついていますが、ヒイラギはモクセイ科です。
  フランネルフラワー(セリ科)
オーストラリア原産の多年草です。細かい毛が密生する花の手ざわりはフランネルに似ています。花期は4~6月、9~12月で、一輪の花が咲いている期間がとても長く、しかも次々に花を咲かせます。水を弾くために全体が産毛で覆われています。暑さ・寒さに強く、病害虫にも強いので育てやすいです。同様にフランネルに似た手ざわりの葉をもつフランネルソウはナデシコ科の全く別の植物です。写真の”エンジェル・スター”は草丈60cm以上になるので、切り花として利用できます。
ローズマリー(シソ科)
地中海沿岸原産の常緑性低木です。10〜5月頃茎の先に数cmの白や淡い青、ピンク、薄い紫色の花を咲かせます。花姿を「海のしずく」に例えてラテン語のローズ(しずく) +マリナス(海の)から、この名が付きました。ヨーロッパでは神秘的な力をもつ花として、祝福や葬儀の場などに欠かせない植物です。育てやすく一年を通して収穫でき、ハーブティーや薬草、香辛料、食料として使われます。抗菌・防虫作用もあり、集中力・記憶力を高め、若返りにも効果があると言われています。
 灯点し頃   
 雨や台風に気を取られているうちに秋が随分深まり、もう11月になりました。早いものです。
久しぶりに、家の近くを歩いていたら、ケヤキ並木が緑・黄・赤のまだら模様に変わっていました。
これから、木々は日に日に色を変え、鮮やかな秋を見せてくれるのでしょうね。
先日、本を読んでいて見つけたのですが、この頃の手紙に添える季節の言葉として、「灯点し頃(ひともしごろ)」があるそうです。
何か、映像が浮かんでくるようですね。
秋の夕暮れがどんどん早くなってきて、暗くなるにつれて、気温が下がり急に寒くなってきます。
学校から、職場から、みんな家に戻ってきます。
いっぱい遊んで高揚した子どももいれば、足取り重く帰る子どももいるかもしれません。
重い鞄を抱えた人もいれば、夕食の材料が入ったスーパーのビニール袋をさげた人もいます。
そんな街に、ひとつ、ふたつと灯りが点っていきます。
それぞれの家庭に、それぞれの暖かな幸せの灯があるのです。
そう言えば、遠い昔の事ですが、結婚して間もない頃、夫が
「灯りの点いた家に帰るのが嬉しい。」と言ってた事がありました。
ぽつぽつと灯りの点っていく家々を見ると、多くの人がそれぞれの物語を思い浮かべる事でしょう。
夕暮れが早くなり、肌寒くなってくるこの季節には、ちょっと儚げで人恋しいような、こんな言葉がぴったりですね。
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