夢見月


2016年3月24日

子供のころから、マイペースが好きでした。
どちらかというと、人と競うのはあまり好きではありません。
ただ、負けん気は強い方でしたので、できないときは、
悔しくて泣きました。他人というより自分に負けたくありません。

最近。しがらみの中で、いつの間にか動きづらくなっている
自分に気づきました。よくよく考えれば、いつでもつかんでいるものを
離せば私は自由のはずです。
人生は、本物のかけっこと違って、いざとなれば、トラックから外れて
自分の好きな道筋でゴールを目指すことも可能です。
人と違うゴールを目指すことだって可能です。

夢を語るのは、ずいぶん昔に心の奥にしまい込んだつもりでしたが、
先日ある方に思わず話してしまいました。すぐに反応してくださって、
夢を少し形づくる場まで提供していただけました。
そうしたら久々に心も軽くなりました。

人間は確かに霞を食べては生きていけませんが、心の栄養は
金銭だけでは賄えない気もします。
もちろん、みな生きていかなくてはいけません。
結局人生は矛盾だらけです。でも時には自分が本当に目指したかった
ことを追いかけてみたくなるものです。

ハナミズキさんに以前教えてもらいました。弥生三月は「夢見月」でした。

冷たい雨


2016年3月14日

 

14℃前後の気温にもかかわらず、雨の中の作業となりました。

年度末は、日程が詰まってくるので、天気による予定変更の先送りが
しづらいです。
動き回っているときはそうでもないのですが、K専務曰くの
じっとすると「背中に氷を入れられたような感触」になる、冷たい雨は
避けることが可能なら避けたいところです。

今日はフラワーポットの花苗の植替えの最終作業の初日です。
責任者のU君はじめ、スタッフの面々もレインガッパに身を包み、
雨脚が強くなる中を黙々と、車で出て行きました。
雨が降っても世の中にはいろんな屋外作業があります。交通誘導然り。
さすがに、高所作業や、土を扱ったり、薬剤やコンクリートなどを扱う
作業は(程度の差はありますが)雨の中では中止にはなります。
車で街中を走りながらつい同じようにレインガッパの襟を立てて、
作業をする方々に目線が向かってしまいます。みなさん自身の仕事に対し、
責任感と誇りを持ちながら粛々と作業しておられるようにお見受けしまます。

我がスタッフの面々も、無事に予定を終了しました。冷たい雨の作業後の
暖かい場での一息も含め、日々小さな達成感の積み重ねが、キャリアアップに
つながります。

ヤグチモモ

雨上がりの満開のヤグチモモ

 

小さな小さな生き物の話1


2016年3月7日

私たちが子どもの頃というか、今の方が厳しいのか、幼い子どもが土を触ると
「汚いから手を洗いなさい!」とよく言われました。
この汚さは、多分「ばい菌」と呼ばれる微生物が、手についているということを
意味していたように思います。もちろん、単に泥汚れということもありますが。

土の中には、さまざまな微生物が存在します。その中にはもちろん
病原菌も含まれますが、植物にとっては、微生物がいた方が利益があるようです。
というのか、微生物がいないような土では植物はよく育ちません。

微生物は、「有機質」と呼ばれるところに多くいます。
有機質とは他の生き物の「遺骸」です。微生物は有機質を最終的には
分解しながら生きています。「遺骸」と言うと、ちょっと不気味な感じですが、
例えば落ち葉も「遺骸」の一つです。実際に、私たちもいずれ「土に還る」
とはよく言われる話です。有機質の中で微生物が、生きていく際に、
分泌するものが植物にとって、体に良いものであったり、ときに植物を
厳しい環境から守るものであったりします。そのため、植物の方も、
微生物が根の周りに集まってくれるように、根から分泌物(餌?)を与えることが
あります。それでも土の中にもともとの微生物が少ないよりは、たくさんいた方が
植物にとっては有利です。
微生物のいる有機質は通常、堆肥という形で扱うこともあります。堆肥作りは例えば、
植物の残渣(茎や枝葉など)を細かく砕いたものに、何度も水や空気を入れながら
「発酵」させます。分解が始まるに従って嵩も減り、色も黒っぽい色に
なっていきます。中にはさまざまな微生物が存在しています。
堆肥2
作業でよく使う完熟堆肥のアップ

この有機質にどれほどの効果があるのか。
子供向け実験を以前したことがありました。
テーマは
「植物に必要な物は何でしょうか?
肥料でしょうか?」です。

実験の花壇は4種類。
①は、瓦礫を細かく砕いた砂利だけ
②は、残土と呼ばれる工事で排出された土だけ
③は、瓦礫の砂利に有機質を入れたもの
④は、残土に有機質を入れたもの。

さて、それぞれどんな風に育つのでしょうか?という花壇です。
まず、一番駄目なものと一番良いものは想像できます。
一番駄目なものは①砂利だけでできた花壇、一番良いものは、
④残土に有機質をいれたものですが。
悩ましいのは、有機質を入れた砂利と、土だけのものの二つです。
結果は見事に出ました。

砂利だけの花壇

①砂利だけの花壇

残土+有機質

④残土+有機質

残土だけの花壇

②残土だけの花壇

砂利+有機質

③砂利+有機質

土が無くても、③の砂利と有機質でしっかり植物は育っています。
逆に、②の残土と言って地下の深い有機質の少ない所の土の方が
砂利+有機質のものより今ひとつの生育でした。

私たちの植栽作業の中のスタートには、必ずこの有機質を
しっかり土に入れています。時に設計に入っていなくて、いきなり
真砂土に木を植えなくてはならないときもありますが。
植物が元気に育つには有機質は絶対条件です。

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