ちょうど良い


2013年1月11日

CMに出てきそうな言葉ですが。これはここ数日の体感温度のことです。
外仕事の多い私たちにとって、じっとしていると寒いけれど、動き回っていると
汗をかかない10度前後は本当に気持ちの良い気温です。
しかも、ひんやりとした感じは気持ちも引き締まります。
1年で厄介な季節順を挙げると、やはり炎天下作業の真夏が一番きついでしょうか?
寒さは体を動かすと少しはましになります。(風がきついとちょっと話は別ですが)

私は年間管理で年末に行きそびれた花壇管理に行きました。
この時期の土起こしは、夏場どうしようもなかったドクダミの根っこを
あぶりだすには最適です。スコップで掘り上げると、真っ白な根っこが束に
なって出てきます。(しめしめ)と思いながらパスタ?をすくい上げるように
土中から引き上げていきます。隠れていた害虫も含め、作業対効果は抜群です。
苗を植え込むときにも、周りの土の表面に小さな雑草の芽生えを剥ぎ取るだけで
未来の大変な除草作業をクリアできます。
さすがの雑草も夏場のように生育に勢いがありません。

それでも、冬は冬で「雑草は強し」です。
この時期の植物たちのしのぎ方でロゼッタと呼ばれる、葉を放射状に広げた状態があります。
道端に押し葉のようにペタンコになった葉がよく見られます。
雑草の場合、これはしぶといです。踏まれても平気。しかも根っこは深く入ってひきぬきにくく。
呼吸量や光合成も抑え気味に、省エネでしかも緩やかに成長しています。
そして気温が上がって日照時間が増え始めるにつれ葉は持ち上がってきます。
中央の花芽も立ち上がってきます。厳しい冬を耐え抜く植物の知恵です。

園芸種はその点ちょっと、気の毒です。いわゆる少し季節を先取りしたハウス育ちの彼らは、
ロゼッタで身構えることも無いまま、厳しい環境に出されます。
されど植物です。一時しもやけのような状態になってもだんだん環境に適応していきます。
フライング気味の花のつぼみを寒さに震わせながら、根っこを充実させて、来るべき春を待っています。

それらの花が爛漫に咲き乱れる春より、どちらかというと、それをイメージして、
苗を植え込んだりする季節の方が、私にはちょうど良いのです。


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