3月もいよいよおしまいです


2015年3月30日

年度が終わります。大晦日とは一味違う、ちょっと区切りの日を迎えます。
私たちの仕事は個人邸は別ですが、公共や民間の工事はやはり年度が
節目になります。
この10日あまり、その最後の締めに向けてあわただしい日々を送っていました。
手に汗にぎるような日も過ぎるとアルバムに納まったような感じです。

3月初めに一部終わった、高速道路下のサクラの工事は予定より遅れてスタート
しました。何といっても大きな道路工事の最終部分です。
終わりが迫る工事に限って、想定外のことが起こりやすいのです。
前回は穴の『大きさ』でしたが、今回はサイズではなく『中身』がやっかいでした。
前日まで雨が降っていたのですが・・・資材の搬入のときにびっくりです。
植え穴がほとんどプール状態でした。
大きさはちょうどでしたが、水はけが悪く、その翌日からの植栽工事を考えると
頭が真っ白になりました。
K専務はすぐにポンプを手配し、翌日は水の汲み出しからスタートです。


粘土質と砂質が混じった地盤は、水はけだけを考えれば水不足になるし
余分な水は根の周りに残らない方が良いし。諸刃の刃状態でした。
根本的は排水対策はできないので、土壌改良材の分量を変えて何とかしのぎました。
いつものことですが、目に見えない地面の下がポイントになります。

何とか植え穴を改良して、やや高めにサクラの木を植え込みました。
その後は防草シート張りですが。張る前の地面の敷き均しも厄介でした。
水を吸った土はとても重く、鍬や鋤簾(じょれん)で引っ張るのですが、
ずっしりと腕に力がかかります。
土が乾いているとどうということの無い作業に手間取り焦りました。

それでも何とか、期限内に完成できてみな、安堵しました。

 

続けて、市内の専門学校様の花壇のリニューアルでした。
教頭先生と作業前にやり取りしながら、ようやく資材の準備が揃いました。
既存植物を全て撤去して、低木中心に草花も含めての植え替え工事でした。
こちらの方もやはり見えない地下の部分の根っこに少し苦戦しました。
別現場組のS部長や、Uさんにも急遽応援してもらいました。
特に、シランには閉口しました。私の中ではシランは思い出の植物でしたが、
今回のように群落になると、『恐るべし』リストに十分入りそうです。
ただそのシランは地元の方が植えたものが大いに繁殖したと後で伺いました。
名残を惜しんでしがみついていたのかもしれません。
管理人さんが株を選んで近所の方にお分けし、何とかシランも子孫を残しました。
実生で生えた樹木の根とは綱引きをしたり。撤去作業時間が全体の2/3以上を占めました。
最後はこちらも春花壇のイメージに完成しました。
後は肥料の効果が出始めて花があふれるまで少し時間が必要です。

別現場も作業は無事に終了し、屋外作業から室内の書類作業に変りました。
それも終わればいよいよ新年度です。

大きいことは良い事だ♪


2015年3月6日

今週初めから始まった、高速道路下のサクラの木の植栽や防草シートの工事は
1/3の1期工事が終了しました。仕上げは、まだ先です。
以前にも公園の植栽でお世話になり、その後の管理でもご縁のある設計のSさんの
C研究所様のお仕事です。

数年間続いた高速道路の建設もいよいよ最終に近づいてきています。
土木工事というのは本当に規模が大きいです。
以前に、土木関連の学会の発表会に参加したときに、土の『挙動』と言う単語に圧倒されました。
普段私たちに馴染みのある『人が扱う』土ではなく、『山が動く』がごとくの土の量です。
スケールの大きさは、重機のバケットの容量にしても、私たちが普段使用するものとは
時に桁も違います。そんな土木の方に、サクラの木の植え穴を掘っていただいたのです。

通常の植栽では、自分たちで植え穴を掘るのですが、特殊な工事現場で簡単に出入りできません。
しかも工期が迫っているので、地下の変なもの?を引っ掛けるリスクは避けたいです。
もちろん土壌改良の攪拌などはこちらの重機で行います。

サクラの専門家の『サクラは大きなものよりできるだけ苗木を植えた方が後の育ちも
根付きも良く、大きなものを植えると逆に縮む』という教えと、見栄えのある大きさとの
兼ね合いから、高さが2.5m~3mのものになりました。サクラの周囲は全て管理に
手がかからないように防草シートで覆います。
本数は一期工事分は8本ほどでした。植え穴が8個、『ポツポツ』と広い場所にある
『はず』でした。

が・・・初日は見事に度肝を抜かれました。『やや大きめ』に丁寧に掘って下さったのですが
造園屋が考えるひとまずの根鉢分ではなく、将来の成長を見越してのスケールの大きな穴でした。
通常の1.5倍の土壌改良材(120ℓ)の黒い塊は、その穴の中に入るとまるでたこ焼きの
『タコ』並みでした。
可愛い?0.1㎥バケットの重機がそのまま穴の中に落ちそうでした。


とまあ、当初みな頭が真っ白になる状況でしたが、そこは土木も造園も『土は土』です。
月面様の状態から、人力も含めて埋め戻して、翌日のシート張りは多人数でかかりました。
ようやく公園風に仕上がりました。高速道路の下なので、後の水管理さえ順調であれば、
ここのサクラはのびのび育つことでしょう。
後半戦はちょっと先です。

 

霜月


2013年11月21日

この1か月あまり。何が何だかあわただしく過ぎてしまいました。
特に、今月や来月は、個人邸のお客様の剪定作業などを含むことが多く。
スケジュールが過密です。
にもかかわらず雨が降って作業に影響を及ぼします。
この数日いわゆる『冷たい雨』に打たれることが多く、作業から戻ると
温かいコーヒーにみな一息ついていました。

昨日は、私とS部長は、高速道路下の公園の管理作業に行きました。
7月にヤキモキしながら植え込んだ植栽が、雨に打たれて瑞々しく茂っていました。
這い性のタイムが苔のように植え広がって緑の面が広がっていました。
タイムは繁殖力がすごいので、園路の縁石に覆いかぶさるものをハサミで切って
いきます。雨が止まないので身動きしづらいカッパでの作業でした。
厳しい夏を超えて根付き始めた植栽は、引っ越しした家に似て、
当初のバラバラな感じが落ち着いてきています。もちろん、過酷な環境に耐えきれず
弱ったり枯れたものも一部ありましたが、今は淘汰された状態です。
夏の日照りで一部の葉が焼けていた落葉樹も、葉が落ちた後に可愛い冬芽が
できています。来たる春に新芽が一斉に吹く景色も楽しみです。
設計の方のイメージが実体化してきているのでしょうか。

高速道路の壁面が樹木の生長で隠れ始めました。

最近、ディスプレイのような仕事をさせていただいたのですが、撤去するために
植えるというのはいつもと違って戸惑いを覚えました。

いろいろ思うことの多い霜月です。

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