朝だ、朝だよ~ 朝陽がのぼる~♪


2016年2月22日

表題の文字ですぐメロディーが浮かぶ人は何歳以上でしょうか?
私たちの世代は、学校の音楽の授業(低学年)で習いました。
白髪交じりの男性の先生が、教室で足ふみオルガンを弾きつつ
この曲を弾き語っていた姿は、今でも目に焼きついています。
続きはこうなります。

『空にまっかな 陽(ひ)がのぼる
みんな元気で 元気で起きよ
朝はこころも からりとはれる
あなたもわたしも 君らも僕も
ひとり残らず 起きよ朝だ』

突然この歌が浮かんだのには訳があります。
最近、睡眠の重要性が叫ばれるようになりました。
かく言う私も、この数年とても短い睡眠時間で過ごしています。
というより、途切れ途切れに起きてしまったり、寝つきが
悪かったり。睡眠導入剤にお世話になったり・・・と言う日が
数年続いていて、いろんな不調が出始めました。

早寝早起きは昔から健康の要として言われていますが、実は
鍵を握るのは『早起き』なのだそうです。しかも朝陽をあびることが
人間の体の仕組み上、脳の働きに重要なことのようです。
逆に夜、眠る前は明るい光を遠ざけなければなりません。
そう言えば私は、早起きはしていましたが、夜、PCなどを
寝るぎりぎりまで使っていました。

とここからは『飛躍』です。
植物にとって朝の光が当る所は、一番条件の良い場所になります。
というのも、昼前にピークを迎える光合成を支える光の量が、
一番効率よく利用できるのが、朝陽です。夜間に蓄える栄養量にも
影響します。光を感じる物質は、植物の芽生えや生長、開花や結実など
ライフサイクルに重要な役割を果たします。時に、夜間照明の
あるところの植物の開花が狂いがちになることもあります。
植物が生物の起源であるとするなら、人間のどこかにやはり名残の
朝陽を浴び、暗い時間帯は暗い状態で過ごした方が良いメカニズムが
残っているのかなと。仮に進化の中で、そういうものが退化したとして
私のような『原始タイプ』の人間には影響が出てしまう・・・・・と

いつもの妄想ですが、ひとまず。
『あなたも私も、ひとり残らず 起きよ朝だ♪』です。

 

どんぐり山の思い出


2016年1月6日

息子たちが幼かった頃。私は、育児のために退職していました。
公園デビューもうまくいかず、仕方が無いので、近くの『どんぐり山』と言われる
遊具の無い緑地に、生まれて3ヶ月ほどの次男と長男を連れて通いました。
公園というより、やや未整備な雑木山では、遊具には無い楽しみ方がありました。

幼稚園に入ると、放課後は同級生数人と、次男を含め4,5人の子どもたちとよく
どんぐり山に向かいました。息子と親しくないけれど、どんぐり山に行きたい為に
遊びに来る子もいました。
自宅から数分歩いて石段を登って、板で土留めされた段を上っていくと
広場に出ます。でも息子たちは、そのルートより、下の場所から法面を駆け上がる
近道を行きたがりました。傾斜角度が30度ぐらいの法面は、粘土質の地肌が
つるつるで、そう簡単には上れません。飛び出している枝や草や木の根っこなど
生えている植物を頼りに、上がります。そして、上から滑り降りてくるのです。
最初はできない子どもも、何度も挑戦して最後は簡単に上り下りできるようになります。

大きな団地の一角の取り残されたような緑地は、あちらこちらが重機で削られていて
高木の根っこも側面が露出していました。息子たちは、その根っこをジャングルジム
の代わりに上っていくことも覚えました。根っこの硬さと大きさは地上部の木に
負けないくらいでした。
幹回りが、1m以上の(あれはコナラかな?)木が伐採されて先が埋もれたまま横になって
その木の橋を渡る遊びもしました。橋の下には『チクタクワニ(私です)』が棲んでいて
ジャンケンで勝てば通行できるけれど、負ければ下に引きずりこまれて食べられるという
設定でした。額に筋を立てるほどのジャンケンの真剣な声が響きました。
最後は、誰が言い出したか、絵本の『じごくのそうべえに』

出てくる『糞尿地獄』風?に糞尿地獄
みんなでくぼみに溜まった落ち葉に向かっておしっこをして探検はおしまいになりました。

後日次男の時には、怪我人が出たり、雑木林の暗さが怖くて泣き出した子もいて。
全ての思い出が楽しいものではありません。ただちょっとワイルドな遊び場が
公園以外にあっても良いかなとも思います。というより、息子たちに便乗して
すっかり『男の子遊び』の虜になっていたのは私かもしれませんが。

世の中はバブルの時代でした。私にはなつかしい子育てと植物との思い出です。

名称未設定 1

じごくのそうべえ 
著者 田島征彦 1978年

 

 

紅葉考


2015年11月2日

11月の雨は肌寒いです。予定の作業が流れました。
今月の花のハナミズキさんが紅葉について触れていましたが、
なぜ植物が紅葉するのかは諸説あっても解明されていないようです。
アントシアニンという物質のせいで赤く見えるということと、それが
低温で作られるということは間違いなさそうですが。
植物にとって何のためかというのははっきりしないようです。

紅葉するものも黄葉するものもみな落葉樹です。
夏場せっせと、緑色の葉で光を受けて栄養分を作っていましたが
気温が低下するにつれ、生産量が落ちていきます。
逆に、葉を維持するための水や養分の消費の方が大きくなってきます。

落葉は葉と樹木の間に、楔を打ち込むような離層と呼ばれる細胞が
作られることから始まります。気温がある一定の温度より下がると
その工程のスイッチが入ります。離層が形成されると、本体から
葉へのさまざまな補給が止まります。それでもすぐに落葉せず、
葉はしばらくの間、光合成を行い糖分を葉に貯めます。
その時期に葉の中で起こる化学変化の結果が紅葉です。

一体何のためなのでしょうか?

一説によると、赤い色が鮮やかなものほどアブラムシに敬遠される
のだそうです。アントシアニンを大量に作れることがアブラムシに対する
『威嚇』になるという考え方です。他にもあるようですが。
これまでの風情のある紅葉の景色が、頭の中で、モミジ人間の
赤味がかった筋肉比べの会場のイメージに変りそうですが・・・

植物が無駄なことをしないことにはいつも驚かされます。
省エネ(葉を半分閉じたり)もしますし、仮に過剰な紫外線で
生産された副産物があればそれを花の色素として生かしたり。

きっと、植物は私たちの想像以上に、システム化したすごい
生き物なのでしょうが。それはそれとして、この季節はやはり
人間目線で紅葉を味わいたいところです。

 

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