今年のひまわり


2016年8月2日

私たちの仕事の成果は日々変化していきます。構造物ももちろん時間が経てば劣化します。
ギリシャの哲人曰くの『万物は流転する』のごとくですが、問題は『流転』のスピードです。
植物(特に草花)の場合、変化のスピードは早く、種によってはあれよあれよと移り変わります。
ただ、『開花期間』の短いものほど、『季節感』が出るようです。日本は四季のある国なので、
春の『サクラ』、『チューリップ』、夏は『ヒマワリ』がその短期間の変化の代表格です。

ヒマワリの開花期間は実は意外に短いのです。それでも、真夏に見るヒマワリは『絵』になる
風景です。今年度扱ったヒマワリは矮性種で、しかも一番花(最初に咲く花)が済んだ後、
脇芽からまた花芽が出るので、その花を活かせば、花の風景が少し長持ちます。今回、7月
初めに植え付けた後、生産農家のK社長の言葉通り、一番花が7月20日に咲き始めました。

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咲き始めた一番花 7/21ごろ

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一番花の花壇の全体の様子。

ちょうど夏休みも始まって、そばのプールと子どもたちとヒマワリはとても相性の良い景色でした。
一番花は10日ほどで弱ってきます。それをすぐに切り戻して、脇芽の花をしっかり育てます。
二番花は一番花に比べると一回り小さくなりますが、何本も出てきます。

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二番花 7/28ごろ

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小花があふれる二番花の花壇の全景

この景色もまた移って、ヒマワリも終わるころ、まだまだ夏は続きますが、秋の風景の準備を
考えなくてはいけません。季節にふさわしい花景色を作ることも維持管理の仕事の一つです。

泥にまみれてよ~♪


2016年6月30日

なぜか頭に浮かんだ子供のころ聞いた、甲高い男声の歌。
三橋美智也さんのヒット曲『達者でな』の最初は泥にまみれるのではなく
『藁』でしたが・・・

この二日間、ドンピシャの天気予報通りに雨が降り、エコ・ワークスの面々は
各自ドロドロになりながらの作業でした。
とりわけ、4月以来ずっとプレッシャーだった作業の一つ『花菖蒲の株分け』
作業がようやく終了しました。担当の方は、超ベテランの方で、さまざまな
下準備や段取りを含めたご指導は、初心者の私たちには、心強かったです。
作業内容は、現在植えられた花菖蒲をいったん掘り上げ、一つ一つの株の
葉を切りそろえ、株をナタで割り、選別し、不要な部分を取り除く。
圃場は土壌改良し、良く耕した更地に、株分けした苗を規則正しく、品種ごとに
植える。という言葉では単純な作業です。が・・・・

満杯の状態の菖蒲園を、整理し直すということは、新しく植えるスペースづくりと
同時進行で、別の場所にある株の整理と、植え込みが速やかに行われなければ
なりません。珍しいと思われる品種は繁殖力も弱く、株分けしても余り残りません。
原種に近いものほど繁殖力が強く、大量に繁茂しています。
人間が贔屓しながら、殖え方を調整します。
葉を刈り取る作業と、ぬかるみ模様の圃場に植え込む作業はまるで、
稲刈りと、田植えが一挙に来た感じです。

細かな品種のどこのどれがどこに移動し・・・資材は何をどこにいかほど等。
頭と手と体をフル稼働にしなければなりません。幸か不幸か、人間にとっては
厳しい雨も、菖蒲にとっては、根の痛みを防ぐのに役立ちました。
ほぼ1t余りの残骸が菖蒲園から無くなり、スッキリとした感じです。
作業終了後、感想を聞かれ「これからいろんな菖蒲園でハナショウブが咲く景色を
見るたびに舞台裏のこと想像して、胸がチクリとします」と応えました。
そう言えば『菊作り菊見る人はよその人』という歌がありましたっけ。
まあどの仕事も、裏方作業というものはつきものですが。

この公園の菖蒲園は、面積はさほどありませんが、さまざまな品種が
区分けして植えられています。
車椅子とそのご家族の方を良くお見かけしたのも、きっと少しの散策で、
いろんな花景色が見られるからだと思います。大きな園も、小さな園も
日本には四季折々の花を楽しむ文化と、それが生み出す仕事があるのだと
つくづく思います。

今は植え込んだハナショウブが根付くことを願うばかりですが。

週末


2016年6月24日

今日も梅雨の合間を縫って、現場はバラバラです。
N校の校庭の週明けの作業の前準備に出かけた、責任者のK専務たちと。
明日の雨を見込んで、急遽作業を前倒しした責任者のS部長と応援の
Sさんもみな雨で濡れて戻って来ました。
クーラーを思わず暖房に変えるほど今日は少々涼しすぎる雨です。

ただ雨の季節はやりたいことはたくさんです。この時期生育も早く、
それを見込んで花関連は切り戻しを行ったり、植え込みに入ったり。
軟らかい土の間に除草作業も。樹木(特に常緑樹)は今が植え付け時期です。
ただ、梅雨明けで急に乾燥と気温の上昇が来て、水管理を油断すると枯れます。
このあたり、土の中の水の量と、根の関係は、本当に絶妙なバランスです。

水は多ければ良いというものでなく、土の中に水が満タン(飽和)の状態
(例えて言うと、雑巾を水につけて絞らずに、水が落ちなくなる程度の濡れ方)
になるまで雨が降り続くと、今度は、根が呼吸できずに弱ってきます。
水はけが良く、しかも水持ちの良い土にしなければなりません。

久々に敷地内の整備をしてくれたA子さんは見るに見かねて
雨が振り出しても、除草作業を続けてくれました。
おかげで、隣の畑の持ち主の方にご迷惑かけずに済みそうです。

明日の高木剪定組の作業は何とか、雨をかいくぐって終了して欲しいです。

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珍しい白色系ヘメロカリス『浅間の白雪』です。

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モントブレチア。熊野古道の裏山にたくさん生えていました。

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雨を見込んで、今日植え込んだハンギングです。

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園芸種のヤマモモです。

 

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