ラクウショウとメタセコイア(№606)

 外見がよく似た落葉針葉樹にラクウショウとメタセコイアがあります。どちらも樹高40~50mになる高木で、樹形は円錐形、秋に紅葉し落葉するヒノキ科ヌマスギ属の針葉樹です。どちらも雌雄同株異花でその姿が美しいことから公園、街路、社寺などに植えられています。また、メタセコイアは中国原産で化石植物として知られています
 外見上非常によく似た種類ですが、大きな違いが2点あります。第1は葉のつき方で、ラクウショウは互生(枝から出る葉のつき方が左右互い違いになる)でメタセコイアは対生(枝から出る葉は左右対称に出る)であることです。生育中の葉や、落葉(葉が付いている短枝ごと落ちる=落枝)を見れば区別できます。さらに第2の相違点は球果(被子植物の果実に当たるもの)で、ラクウショウでは直径2~3cmの球形、メタセコイアでは長さ2cmの
つづみ型で、落下したときラクウショウはバラバラになり、メタセコイアでは短い枝を付けたつづみのままであることです。
 ラクウショウは北米原産で湿地にも生育でき、その際には多くの気根を生ずることでも知られています。また、ラクウショウは軽軟材で建築や家具材として利用されます。メタセコイアは材としては粗く、柔らかで価値は低いそうです。
 (*画像をクリックすると拡大されます)
▲紅葉したラクウショウ
▲紅葉したメタセコイア
▲ラクウショウの葉(互生)
▲メタセコイアの葉(対生)
▲ラクウショウの球果
▲メタセコイアの球果
▲落下し、バラバラになったラクウショウの球果

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