イモガオ?(№48)

 左の写真は、何の変哲も無い生育の悪い朝顔の花です。この鉢にはブルーとピンクの花が咲いていますが1株と言えば1株です。わかりにくい表現で恐縮ですが、株元(右の写真)を見てください。
 鉢に植わっているのはサツマイモです。サツマイモから6本の茎が伸びていますが途中からアサガオに変わっていますね。植物分類の上では、アサガオもサツマイモもヒルガオ科ですが、アサガオはアサガオ属、サツマイモはサツマイモ属で属は異なります。サツマイモは根(塊根)で、上のほうから芽を出します。6本のサツマイモの芽にアサガオの幼苗6本を割り接ぎ(さつまいもの茎に縦の切れ目を入れます。そこに、先を細く削ったアサガオの苗を差し込み、動かないように固定します。)してみました。その結果下半身サツマイモ、上半身アサガオが誕生し花をつけました。
 さて、イモガオでいいでしょうか?
 サツマイモの下半分は、私の腹に収まりました。
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▲上部は朝顔
▲根部はサツマイモ

カマキリ(№47)

 本社の花壇にカマキリがいました。でもよく見るとこのカマキリ少しおかしいですね。おなかが丸見えです。普通、カマキリは胸から出た翅がお腹の背中側に伸びて、お腹を覆っています。写真のカマキリはまだ幼虫のカマキリです。
 卵からかえったカマキリの幼虫は親と殆ど同じ形をしています。違うのは、体が小さいことと、翅が無いことです。脱皮を重ねながら翅が伸びて、成虫になります。
 カマキリは、卵ー幼虫ー成虫(蛹の時代がないので不完全変態といいます)と変態しますが、幼虫と成虫が殆ど同じ形をしている昆虫で、バッタなどもこのような変態を行います。また、不完全変態をする昆虫は成虫と幼虫が同じような餌を食べますが、カマキリも幼虫のときは小さな虫などを食べ、大きくなるに従って、より大きな虫などを食べるようになります。
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◀カマキリ幼虫

クマゼミ(№46)

 夏の夜、日が暮れると公園などの大きな木の周りの土に小さな穴を開けて、土の中からセミの幼虫が出てきます。卵が生まれてから5,6年もの間、土の中で木の根から汁を吸いながら成長してきた幼虫です。
 さっそく、木に登り脚をしっかり固定してから背中が割れ、中からセミの成虫が出てきます。脱皮して成虫になることを羽化といいますが、羽化直後のセミは翅が伸びておらず、翅を伸ばして完全に固まるまでに数時間を要します。この間、セミの体は柔らかく飛んで逃げることも出来ません。そのために、鳥などの天敵が餌としてねらうのを避けるため、夕方から夜にかけて羽化するのでしょう。
 セミは卵ー幼虫ー成虫と変態します。蛹の時代がありませんので不完全変態といいます。セミの場合は幼虫と成虫の差は翅の有無でしょう。しかし、幼虫も成虫も木の汁を餌としていることには変わりがなく、劇的変化を遂げる蛹の時期が不要なのでしょう。
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◀クマゼミ幼虫

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