ホトケノザ(№36)

 早春の水田を紫色に染めて咲き誇るのは、シソ科の雑草ホトケノザです。ホトケノザと言っても春の七草のホトケノザではありません。春の七草に出てくるのはキク科のコオニタビラコを指します。
 ところでこのホトケノザは、水田だけではなく、市街地の道路脇などでも見られます。しかし、水田のホトケノザと違って、市街地のホトケノザは少しの花しか咲かせません。しかし、それぞれの個体は多数の種を作りひろがっていきます。花も咲かないのに種が出来るのは閉鎖花といって、開花しないで雌しべと雄しべが受粉(自家受粉)し種が出来るからです。
 閉鎖花に対し、普通に開花する花を開放花といいます。開放花は茎の先端につきやすく、条件のよい場所ではたくさん付くようです。一方、条件の悪い、市街地のホトケノザは殆ど花を咲かせずに、閉鎖花で増えているようです。
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◀ホトケノザ

ミツバチ(№35)

 ノースポールの花がまぶしいほどの白さを誇示しています。3月の晴れた日、まだまだ訪れる昆虫も少ないのですが、働き者のミツバチ(セイヨウミツバチ)がやってきました。
 ノースポールの中心の黄色い花(筒状花)の間に口器を伸ばし蜜を吸っているようです。蜜は自分の食料だけでなく蜂蜜として貯蔵します。蜂蜜は花の蜜にハチの体の中で酵素(インベルターゼ)が加えられ、巣箱内で貯蔵中にブドウ糖と果糖中心の蜜に変わったものです。水分も貯蔵中に蒸発し濃縮されます。
 また、この写真では見られませんが、花粉も集め幼虫の餌にします。。
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◀ミツバチ(セイヨウミツバチ)

ホソヒラタアブ(№34)

 昆虫の中で寒さに強いのはこのアブでしょう。春、わずかな陽の光の下で、花を訪ね、蜜をなめています。
 アブはハチと違って、翅が2枚しかありません。また、吸蜜も、花の上に止まった姿勢で行います。決してハチのように花の中にもぐりこんで吸蜜しません。また、アブの仲間は、自分の活動エネルギーとして必要な分だけ吸蜜し、子育てには使いません。
 アブの外見はハチに似て黄色と黒の縞模様をしていますが、ハチのように刺す針を持っていません。でも、ハチの印象が強く、手でつかもうという気は起こりませんね。このようにして敵から身を守っているのです。このような身の守り方も擬態の一つです。
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◀ホソヒラタアブ

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