ベゴニア(№9)

 ベゴニアの花は春から秋まで長期間にわたり花壇を賑わしてくれます。この花は、ちょっと見るとどの花も同じに見えます。しかし良く見ると中心部の芯の太さ、4枚の花弁の内2枚ずつの大きさ、花の下にある子房の有無などから2種類の花があることがわかります。ベゴニアは雌雄異花(雌花と雄花が別々)で、雌雄同株(雌花と雄花が同じ株に咲く)の花です。雄花は花粉を持っており、昆虫はこの花粉を目指してやってきます。しかし雌花には昆虫を引き寄せるための花粉や蜜も香りもありません。そこで、雌花は外見上雄花そっくりの色、形(黄色い雄蕊のような雌蕊まで見られます)で昆虫をだまして引き寄せようとしているのでしょう。
 ベゴニアの葉は左右非対称が特徴です。そこで花言葉に「片想い」というのがあるようです。
▲ベゴニアの雌花
▲ベゴニアの雄花

グンバイムシ(№8)

 つつじの花が満開になるころ、葉の表面がかすり状に変色することがあります。その様な葉の裏を見ると、写真のような、相撲の行司が持つ軍配の形をした小さな虫が見られます。これも昆虫で、その名もグンバイムシと呼ばれます。カメムシの仲間でツツジに寄生するツツジグンバイムシ、菊の仲間に寄生するキクグンバイムシなどがいます。この写真はヒマワリの苗に寄生していたものでキクグンバイムシと思っていましたが、前翅周縁部に特徴的な棘が列生していることや前翅の模様からアワダチソウグンバイムシのようです。
 アワダチソウグンバイムシは、平成11年、西宮市で発見された外来種で、雑草のセイタカアワダチソウ、ヨモギ、オオアレチノギクなどに寄生しますが、栽培植物のキク、ヒマワリ、サツマイモなども加害する害虫となっています。
(*写真をクリックすると拡大されます)
◀グンバイムシ成虫

アワフキムシ(№7)

 朝見ても夕方見ても、同じところにツバキ(唾)のような泡の塊が付いています。勇気を出してそっと泡を除けて見ました。
 中から小さな虫が現れました。アワフキムシの幼虫です。
 ツバキのような泡は泡巣と呼ばれ、幼虫はこの巣の中で植物の茎に口を差込み汁液を吸っています。幼虫は自分の排泄物と空気を混ぜ泡巣を作ります。その中で外敵から身を守って生活をしています。
 成虫は、セミを小さくしたような形をしていて、やはり植物の汁液を吸っています。
▲アワフキムシの泡巣
▲アワフキムシの幼虫

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