ハマオモトヨトウ(№310)

 当社ナーセリーのタマスダレに見慣れないヤガの幼虫が発生しました。早速調べてみたところ、一部府県では絶滅危惧種に指定されているハマオモトヨトウの幼虫でした。
 ハマオモトヨトウの成虫は、前翅長16mm~18mm(開翅長35mm~44mm)で前翅は地味な黒褐色、明るい腎状紋(ソラ豆型の紋)をもった中型の蛾です。元々暖地の海岸性害虫で、卵は卵塊で産まれ、若令期には葉や茎に潜り込んで食害します。ハマオモト(ハマユウ)、インドハマユウ、ヒガンバナ、タマスダレ、アマリリス、キツネノカミソリなどヒガンバナ科植物の花、葉、茎を食害することが知られています。越冬は、蛹(または幼虫)と考えられています。
 2000年ごろから増加し、生息域を北上させているようです。千葉県では絶滅危惧種D類、兵庫県ではC類に分類されていますが、花卉園芸上では害虫であり絶滅すればいいのにという人もいるようです。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲タマスダレに発生したハマオモトヨトウ幼虫
▲タマスダレに発生したハマオモトヨトウ


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