マツヘリカメムシ(№389)

  昆虫やクモなどが成虫や幼虫で越冬するときは、枝や樹皮などの隙間にもぐり込み寒風を避けることがあります。冬の昆虫探しのポイントの一つとして、木に取り付けられた樹名札の裏を探すことも有効です。
  N植物園のクロマツの木に取り付けられている樹名札の裏を見ると見慣れないカメムシが見つかりました。体長20mm、幅7mm程度の縦長でやや大型のカメムシです。体色は全体に赤褐色で細毛があるため錆色に見えます。翅の中央に白色菱形の斑紋が見られ、後脚けい
節にボートのオール状の葉状片を持つカメムシです。
  調べてみるとマツヘリカメムシでした。北米西部(カリフォルニア)原産、ヘリカメムシ科のカメムシで、2008年東京の各地で初めて見つかりましたが、それ以前から日本へ侵入していた外来種とみなされています。海外では松類の新芽、球果、種子などを吸汁する害虫として知られています。国内での今後の動向に注意が必要な害虫の一つです。カメムシの仲間ですがその匂いはフレーバーな香りと評する人もいます。

(*写真をクリックすると拡大写真が見られます)

▲マツヘリカメムシ成虫
▲マツヘリカメムシ成虫

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