コヤマトンボ(№42)

 泉試験地の近くの渓流で、クモのように脚の長いヤゴ(トンボの幼虫)を見つけました。これは、コヤマトンボの幼虫です。コヤマトンボは渓流に多く住み、オニヤンマを小さくしたような美しいトンボです。ヤゴは2~3年水中生活をします。トンボは不完全変態(卵ー幼虫ー成虫と変化し蛹の時期がありません)で、幼虫から成虫に変身します。そのため、幼虫も成虫と同じような構造を持っています。例えば、水中生活をしているヤゴの背中にも翅の形が外から確認できますし、トンボと同じく脚も6本とも前向きになっています。
 しかし、水中生活をするヤゴはお尻から水を吸い込み直腸の気管鰓と呼ばれる器官で呼吸します。また、餌は水中の小動物ですが、下唇が三つ折になっていて餌を見つけると、この下唇を伸ばして先のツメで捕まえ口に持ってくるという特異な方法で餌をとります。
(*写真をクリックすると拡大されます)
▲コヤマトンボの幼虫
▲下唇を伸ばして餌をとる


ページトップへ