ミズヒキ(№415)

 初秋の頃、林縁部(森林と平地との境界付近)に30~60cm程度の花穂に赤い小花を点々とつけた花が見られるようになります。花は小さく、あまり目立ちません。葉は互生で、葉身に濃褐色の「ハ」の字模様が見られることがあり、茎の節が膨らんでいる特徴があります。これはタデ科タデ属のミズヒキです。
 水引というのは祝い事に使われる紅白の紐を指しますが、この植物の花穂を上から見ると赤、下から見ると白く見え、花穂全体は細く紐のように見えるところからミズヒキと名付けられたものです。この花をよく見ると花びらのように見えるのはガク片で4枚あり、上の1枚は赤、左右に広がった2枚の上半分は赤、下半分は白そして一番下の1枚は白となっており、赤白2色の水引のように見えます。
 果実には先の曲がった花柱が2つ外へ飛び出して残っており、これによって種子は動物散布されるようです。
 たまにガク片全てが白いものがあり、これはギンミズヒキと呼ばれます。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲ミズヒキ
▲ミズヒキの花
▲花1個の拡大(上半分は赤、下半分は白)
▲左:下から撮った写真、右:上から撮った写真)
▲ミズヒキの種子(柱頭が2本のカギになっている)

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