二月になりました。まだまだ風は冷たいけれど、空の色の明るさ、日差しの輝き、木々の枝の色が、何となく違ってきています。 立春を過ぎてからの寒さを「春寒」というそうです。それ以外にも、この時期を表す言葉には春がつく物が多いです。「早春」「春浅し」「春淡し」「春初」「上春」等です。暖房器具などが今ほど発達していなかった時代の人たちは、私たちよりもずっと春を待ちわびていたのでしょうね。
荒山公園では、一番早く蝋梅の黄色い花が開いたのに続き、梅の花が開き始めました。私はこの梅林が大好きで、この時期にはお参りも兼ねて、よく散歩します。 思い返せば、梅の季節には、様々な願い事を胸に神社にお参りする事が、多くありました。子どもの受験、友人の健康、身内の長く穏やかな時間、願いは色々ありました。自分自身が大変な状態で一生懸命通った事もありました。不思議な物で、木々に囲まれた石段を登り、梅林を歩くと、それだけで不安でささくれ立っていた心が、すうっと安らいだものでした。今もなお、梅林を散歩すると、様々な思いが蘇ります。叶った願いもあれば、叶わなかった願いもあります。
二月は、雪の混じった冷たい風が吹いたかと思えば、春のように暖かな光がさしたり、気候が大きく変化します。そんな中を梅がゆっくりとマイペースで花を開くように、人もゆっくり明るい春の日を待つのがいいのでしょうね。 あと、一ヵ月もたてば、泉北ニュータウンは、早春の花たちのパステルカラーで次々に彩られていきます。自然豊かなわが街で、これからあちこちで見られる春の兆しを存分に楽しもうと思います。
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