今月の花 2014年2月(February)

         

まだ、寒さは厳しいですが、2月4日は立春です。春という言葉に、何となく心が弾みます。
エコ・ワークスの庭では、冷たい風の中、春の訪れを告げる花たちが少しずつ開花しています。

                     

 ヒヤシンス(ヒヤシンス科ユリ科に分類される場合もあります
ギリシヤ~トルコ、シリア原産。 なじみのある秋植え春咲き球根で水栽培・鉢植・花壇に利用されます。放射状に広げた葉の中心から花茎を伸ばして花を穂状に咲かせます。花色は白、ピンク、紫、青などで強い芳香があります。ギリシア神話に出てくる美少年ヒアキントゥス王子の名にちなんでこの名がつきました。幕末に日本にきた時に「風信子」という漢字が当てられ、風信草、夜香蘭、錦百合、風見草とも呼ばれます。

プリムラ ジュリアン/ポリアンタ(サクラソウ科)
ヨーロッパ原産のサクラソウを品種改良してできた半耐寒性多年草で、和名はクリンザクラです。冬から春の花が少ない時期にポップな色彩の花を咲かせます。現在主流となっているのは、花茎が伸びずに葉のすぐ上でまとまって咲くタイプです。園芸種のポリアンタに他の種をかけて出来たのがジュリアンです。花の小さいほうがジュリアンとされていたのですが、最近は区別がつきにくく同じグループとして扱う事が多いです。

クリスマスローズ(ヘレボルス) (キンポウゲ科)
欧州原産で、花の少ない時期から、うつ向き加減にシックな色の花を開きます。 「ヘレボルス・ニゲル」がクリスマスの頃に咲くので、この名がつきましたが、ヘレボルス全般がこう呼ばれます。 高温多湿を嫌います。花は中心部の小さい部分で、美しく見えるのはガク弁なので長く鑑賞することができます。 花言葉は「追憶」ですが、中傷・誹謗・中毒・悪評・発狂など毒々しいものもあります。実は有毒なのです。

ボケ(バラ科)
 日本、中国原産の落葉性低木です。中国の野生種や日本の”クサボケ”を掛け合わせた園芸品種が約200種も存在します。果実が瓜に似ていて、木になる瓜→「木瓜(もけ)」または「木瓜(ぼっくわ)」から「ぼけ」と呼ばれます。一重・半八重・八重・赤・白・ピンク・絞り模様のはいる物など多彩です。枝にはとげがあります。果実は香りがよく果実酒やジャムがつくられます。中国では「木瓜」はパパイヤのことを指します。

ニホンスイセン(ヒガンバナ科ユリ科に分類される時もあります。
冬から早春にかけて、芳香のある小さな盃状の花を咲かせる耐寒性多年草です。房咲きで強い香りがあり、3cmくらいの小さな花をたくさんつけます。地中海沿岸が原産で、日本には中国を経由して入ってきました。暖かい海岸近くで野生化し、群生している所もあります。全草、特に球根に毒があるので、食べると危険です。中国の古典で水辺でひっそりと咲く姿を仙人にたとえた「水仙」がこの名の由来です。 別名は雪中花、雅客です。

サザンカ(ツバキ科)
日本原産の耐寒性常緑高木です。花の少ない冬に咲きます。イワハナビ、ヒメツバキとの別名もあります。山茶花は中国語でツバキ類を指す山茶に由来し、サザンカの名は山茶花の本来の読みである「サンサカ」が訛ったものといわれます。自生地としては日本が北限です。古くから庭木として愛され、照りの強い小さい葉が密につくので生垣にも多用されます。丈夫で病害虫にも強いのですがチャドクガには注意が必要です。

     早春

  二月になりました。まだまだ風は冷たいけれど、空の色の明るさ、日差しの輝き、木々の枝の色が、何となく違ってきています。
  立春を過ぎてからの寒さを「春寒」というそうです。それ以外にも、この時期を表す言葉には春がつく物が多いです。「早春」「春浅し」「春淡し」「春初」「上春」等です。暖房器具などが今ほど発達していなかった時代の人たちは、私たちよりもずっと春を待ちわびていたのでしょうね。

 荒山公園では、一番早く蝋梅の黄色い花が開いたのに続き、梅の花が開き始めました。私はこの梅林が大好きで、この時期にはお参りも兼ねて、よく散歩します。
 思い返せば、梅の季節には、様々な願い事を胸に神社にお参りする事が、多くありました。子どもの受験、友人の健康、身内の長く穏やかな時間、願いは色々ありました。自分自身が大変な状態で一生懸命通った事もありました。不思議な物で、木々に囲まれた石段を登り、梅林を歩くと、それだけで不安でささくれ立っていた心が、すうっと安らいだものでした。今もなお、梅林を散歩すると、様々な思いが蘇ります。叶った願いもあれば、叶わなかった願いもあります。

 二月は、雪の混じった冷たい風が吹いたかと思えば、春のように暖かな光がさしたり、気候が大きく変化します。そんな中を梅がゆっくりとマイペースで花を開くように、人もゆっくり明るい春の日を待つのがいいのでしょうね。
 あと、一ヵ月もたてば、泉北ニュータウンは、早春の花たちのパステルカラーで次々に彩られていきます。自然豊かなわが街で、これからあちこちで見られる春の兆しを存分に楽しもうと思います。

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