レンギョウ(№441)

 早春、あちらこちらの庭に枝一杯黄色い花をつけた低木が見られるようになります。これはレンギョウの仲間で国内では、本シリーズ№110に掲載したシナレンギョウを始め、レンギョウ、チョウセンレンギョウのいずれかになります。この3種は外見上殆ど見分けることが出来ませんが、種類としては完全に分類された別種になっています。
 この仲間は、成長が早く樹形を整えるために剪定されることが多く、自然の姿はなかなか見られませんが、レンギョウは花数も多く、豪華に思えます。これら3種とも、外来種で、区別点は茎を縦に裂き、その髄を見るとレンギョウは中空、シナレンギョウは節の部分を含め、髄に階段状の仕切りが続きます。チョウセンレンギョウについては、私はまだ確認していませんが節を除く髄には階段状の仕切りがあるそうですが、交雑種も存在しているようです。いずれの花にも、長花柱花(雌しべが雄しべより長い)と短花柱花(雌しべが雄しべより短い)があるようです。長花柱花、短花柱花については
、本シリーズのサクラソウシナレンギョウミソハギの項を参照ください。
 日本原産種としてはヤマトレンギョウ、ショウドシマレンギョウがありますがどちらも絶滅危惧種とされており、生息地は局限されています。
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▲レンギョウの花
▲レンギョウの茎縦断面
▲シナレンギョウの茎縦断面(階段状仕切りが見える)

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ヒゲコメツキ(№440)

 夜間、部屋の網戸に昆虫たちが集まる季節となりました。その中に、大きなコメツキムシがいました。
 甲虫目コメツキムシ科のヒゲコメツキ(コメツキムシの場合、最後のムシは省略されることが多いです)で、体長21mm~30mmの大型のコメツキです。全身光沢のある赤褐色で、黄白色の細かい紋があります。名前のいわれは、オスの触角が立派な櫛状になっているためですが、今回登場するのはメスで通常の鋸歯状の触角をしています。成虫は、樹上や草上で生活し、樹液や蜜を食べていますが、幼虫は土中で生活を送り小動物を食べているようです。コメツキの仲間の幼虫には土中で植物の根を食害する仲間(ハリガネムシと呼ばれる)がいますがヒゲコメツキの幼虫は動物食のようです。
 コメツキムシの成虫を仰向けに置くと、体をそらせ、パチッという音とともに起き上がります。何度やっても同じように行動するため、この動きが米をつくのに似ているところからコメツキムシと呼ばれます。ただ、和名でコメツキムシと呼ばれる種は存在せず、普通は〇〇コメツキと呼ばれます。
 英名ではClick Beetleと呼ばれ、やはり音を出して飛び上がる甲虫と言われています。
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▲ヒゲコメツキ雌成虫
▲ひっくり返すと反り返り、反動で起き上がる。

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ウラジロ(№439)

 シダ植物の中でも、最も一般に広く知られているのは常緑のシダで春に新芽を伸ばすウラジロでしょう。ウラジロは関東以南のやや乾燥した地域に群生しますが、栽培は困難といわれています。
 通常、維管束植物の分裂組織は茎の先端と根の先端に存在します。ところがウラジロは葉の先端(先端2羽片の付け根)にも分裂組織があり、毎年古い葉の先端から新芽を出し2枚の葉を開きます。日本では毎年新葉を開くため3~4段(年)にもなるものもあり、これが全体で1枚の葉に当たります。茎は地下茎で、所々から地上部に葉を出します。このような伸び方をするものは他にシダの仲間ではカニクサがあります。熱帯地方では何段にも成長し10mを超えることもあり、他の木にもたれかかり、まるでツル植物の様相を呈することがあるそうですが、これも1枚の葉ということになります。ウラジロの羽片の裏は白く、ウラジロの名前の由来となっています。
 1対の羽片(2枚の葉)を切り取りグライダーとして遊んだり、硬い葉柄を利用して籠を編んだり、箸に使うことも出来ます。
 他に縁起物植物として正月の飾りに利用されますが、次のような謂れがあるとされています。
1)裏が白く、心が潔白、清潔を意味する。
2)毎年葉の先端から次の葉が出ることから代々つながるで縁起がよい
3)羽片がシダレルので「齢垂る」=長寿につながる。
4)2葉(夫婦)ともども白髪(裏白)まで長生きにつながる。
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▲ウラジロ(毎年2枚の葉の間から新葉が伸びる)
▲ウラジロ(5年目に入る1枚の葉)

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