ウキクサ(№414)

 水田や池をはじめとし、金魚の水槽などにいつの間にかわいてくる植物にウキクサがあります。サトイモ科ウキクサ属の植物で数種類の仲間があります。
 当社のメダカ水槽にも、いつの間にかウキクサが見られるようになりました。葉のように見えるのは葉と茎が合体した葉状体と呼ばれるものでこの大きさが2~6mmと小さく、裏面中央から下に向けて1本の根が出ているところからアオウキクサと呼ばれる種類のようです。根は短く、葉状体のバランスを取る役目を果たしているようで、水底に固定することはありません。ウキクサ属の仲間は立派な単子葉植物で、たまに世界で最小と思われる花を咲かせ実をつけることがあります。2本の雄しべと1本の雌しべを持った花のようですが私は見たことがありません。
 条件がよければ一つの葉状体は2日で新しい葉状体を作るため、瞬く間に水面一杯に広がってしまいます。水温が下がると越冬芽(殖芽)と呼ばれるものを作り、水底に沈んで越冬します。
 よく似た名前で呼ばれるものにアカウキクサ、オオアカウキクサがありますがこれは全く別の仲間でシダ植物に属します。
 これらの水草は、水鳥や草食魚の餌になりますがヒトとの関わりは観賞用または邪魔な雑草としての関係しかないようです。
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▲中央 葉の小さい一群がアオウキクサ
▲発根状況

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ジョロウグモ(№413)

 9月中旬頃から、あちらこちらで大きなクモの巣=ジョロウグモの巣が目立つようになります。ジョロウグモは屋外で見られる大型のクモの代表といえるでしょう。
 ジョロウグモは大きなクモの巣を張りますが、このクモの巣は水平に張られた丈夫な糸にぶら下がった垂直馬蹄形の巣です。クモはこの巣の中央上方に居座り、常に頭を下に向けています。これは巣が下向きに大きく広がっているため、すばやく獲物を捕まえるためには頭を下に向けているほうが便利だからでしょう。また、中心から四方に広がる縦糸は、途中で分枝を繰り返すため、横糸の長さは、巣の中央部も巣から離れたところもあまり変わらないような構造になっています。また、横糸をたどってみると、中心からぐるぐる回りながら螺旋状に糸を張るのではなく、縦糸の部分で折り返しながら張っているようです。傷んだ網は部分的に補修をするようで横半分が新しい網に張りかえられている場合も見られます。
 ジョロウグモの雄(体長6~13mm)は雌(17~30mm)と比べて小さく、腹部の模様も黄~黄褐色の縞模様で地味です。交接は雌が脱皮をした直後か節食中に行われます。これ以外の時には雄が雌に食べられる危険が高いためで、同居しながらその機会を狙っています。
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▲ジョロウグモの巣
▲ジョロウグモ雌(右)と雄(左)

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カヤツリグサ(№412)

 カヤツリグサという名前は雑草の中でもかなりポピュラーな名前と思われます。カヤツリグサ科カヤツリグサ属の雑草で、北海道を除く全国に分布しています。マスクサとも呼ばれます。この仲間には多数の種類があり茎の断面が三角形をしているのが特徴で、線香花火を逆にしたような花をつけます。
 この花には花弁がありません。小さな鱗片が重なって小穂を作っています。この花のすぐ下にある、長い数枚の葉のように見えるものは花を包んでいた苞です。茎の根元に葉があり、更にその下の地表または地中に短い茎があります。カヤツリグサの茎の断面は三角形ですが種子の形も三角形です。
 ところで、なぜカヤツリグサと呼ばれるのでしょうか。この植物は、どこから見ても「蚊帳」のようには見えません。また、マスクサの意味は何でしょうか。
 花を切り取ったカヤツリグサの茎を一方から縦に裂き、逆の先端5cmほど手前で止めます。次に逆の方から、先の向きと90度ずらせて縦に裂いていき、これも5cmほど手前で止めます。途中でちぎれないように慎重に裂いていくと蚊帳をつったような形(四角い枡の形)になります。ここからカヤツリグサまたは、マスクサの名前がついたそうです。昔懐かしい子供の遊びから命名されたものです。
 ヒトとの関わりは遊び材料か雑草程度ですが、古代エジプトの紙の材料としてのパピルスはこの仲間でした。
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▲カヤツリグサの花(直ぐ下の葉に見えるのは苞)
▲茎の断面(三角形)
▲種子(三角形)
▲茎を裂いて作った蚊帳(または枡)の形

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