今月の花 2014年1月(January)


 新年明けましておめでとうございます。
本年も、エコ・ワークス 「今月の花」をよろしくお願いいたします。
今月は、冬のエコ・ワークスの庭を彩っている、地味だけどちょっと趣のある植物たちをご紹介します。

 ハボタン(アブラナ科)
鑑賞期がお正月の時期と重なり、門松の根元やお正月飾りに使われます。低温に晒されてから出葉すると葉緑素が抜け、白、紫、赤、桃色等に色づき、牡丹の花が咲いたような美しさです。西ヨーロッパでは古くから野菜として扱われています。大和本草には『オランダナ』の名で登場するのがハボタンらしいですが、葉を観賞するものではなかったようです。

 

 サンゴミズキ (ミズキ科)
日本・シベリア原産の落葉低木です。ベニミズキ、サンゴモミジ とも呼ばれます。冬に枝が美しい赤(サンゴ色)に色付くので、この名がつきました。シラタマミズキの変種で、5~6月頃5mm程度の黄白色の小花を多数つけます。果実は楕円形で秋に白く熟します。撓める事ができるので花材にも使
われます。

 ドドナエア(ムクロジ科)
ニュージーランド原産の常緑中木です。中でもこのポップブッシュ・パープレアは、紫がかった銅葉がとても美しいカラーリーフプランツで、細長い葉が年間を通して落葉しません。冬には花が咲き、夏にはそれが実になります。実(正確には種子を被うサヤ)が花のように赤く、全体にふんわりと付くのも魅力です。寒さに耐性があり、真夏の暑さにも強いです。

 

 シモツケ(ライム・マウンド)バラ科
明るいライムゴールドの葉の落葉低木です。 とても強健で様々な場所に利用できます。日向では長期間明るい葉色を保ち、写真のような紅葉も楽しめます。
初夏に咲く淡いピンクのてまり状の花も綺麗です。原種のシモツケは下野(しもつけ)と書き、栃木県で最初に発見されたからといわれています。よく似ているシモツケソウは草本で葉が掌状です。

 

 イチゴノキ(ツツジ科)
ヨーロッパ南東部・アイルランド
原産の常緑性の低木です。花茎が垂れ下がり、壺を逆さにしたような形のドウダンツツジに似た小さな白い花をたくさん付けます。赤く熟した果実の表面がイチゴを連想させるところから、「イチゴノキ」「ストロベリーツリー」ともよばれますが、果実はむしろヤマモモに似ています。

 

 デージー(キク科)
ヨーロッパ・北アフリカ原産。日本では一年草として扱われます。自生地のヨーロッパではごく当たり前に見られる野草で芝生の雑草扱いです。和名はヒナギク、別名にエンメイギク(延命菊)、チョウメイギク(長命菊)などがあります。
野生種は一重咲きの白花ですが、園芸品種は八重咲きが多く花色は白・ピンク・赤・サーモンがあります。
     冬枯れ

  季節は移り変わり、すっかり冬になってしまいました。泉北ニュータウンでは、あまり雪景色は見られません。でも自然豊かなこの街の、冬枯れの遊歩道や公園は、なかなか風情があって好きです。

 木々が日光をさえぎらないので、明るい陽だまりが続きます。
葉を落とした木立は、とても繊細な枝振りです。
足元には、もう朽ちた葉が、落ち着いた色合いでふんわりと積もっています。
葉を落とした木々の向こうに、緩やかに冬枯れの丘陵や田畑が広がります。
遠くには隣町のマンション群が見えます。
泉北ニュータウンは元々アップダウンが多い土地なので、この季節には普通に歩いていても、時々展望台のようなパノラマが楽しめるのです。

 昔の人は様々なものを見に行っては、四季折々の魅力を味わっていました。花見、月見、雪見、梅見、螢見、鵜飼見、蓮見、花火見、七草見、菊見、紅葉見、そして枯野見にも行ったそうです。

 確かに枯野には、どこか不思議なあたたかさがあり、削ぎ落とした故に見えてくる魅力があります。
 人だって、抱え込んでいたこだわりやしがらみを手放してしまうと、今まで見えていなかった大切な物・魅力的な物が、急にくっきりと見えてくる事があると思います。 

 これから、暖かくなって様々な色彩が訪れてくるまでのしばらくの間、身の回りの冬枯れを、じっくりと愛でて見るのも良いかもしれませんね。

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