季節が移ろうに連れて、街の風景が変ります。いち早く色づき始めたハナミズキに続き、桜が葉を染め、モミジ、ドウダンツツジなどが鮮やかに色づき、葉を落とします。
「たまには、二人で京都巡りをしようよ!」 長女の提案で、先日二人で京都観光をして来ました。 銀閣寺~哲学の道~永観堂~南禅寺~清水寺 という定番の観光コースです。私の若い頃はこの道は、「アン・ノン族」と呼ばれる、若いお洒落な女性たちが、大勢いたものでした。 今回は、中高年や修学旅行生に混じって、外国人が多く、英語・中国語・韓国語が いっぱい飛び交っていました。様々な国籍の人が、みんな同じように満ちたりた表情で優雅に行動しているように見えました。
比叡山を借景とした東山界隈はどこも美しいです。 銀閣寺の庭園はきちんと整えられ、洗練された美しさです。 永観堂はくっきりとした紅葉が溢れんばかりで、廊下にまで紅葉の赤が映りこんでいます。 清水の舞台から見おろす紅葉のパノラマ は壮大です。 葉の一枚一枚・木の一本一本が、こんなにくっきりと綺麗なのは、気候や水の影響もあるのでしょうが、きっととても手入れがいきとどいているのでしょう。
長女は、庭園に「綺麗!」と息を呑み、 「落ち葉の匂いが好き!」「日本に生まれて、本当に良かった♪」と、自然を楽しんでいました。 「センス・オブ・ワンダー」(自然の美しさ・不思議さに目を見張る感覚)に、やや欠けている長女が、自然の美しさに感動している姿に、私が感動してしまいました。
古都の魅力は、長い年月の間に、自然・風土・文化・歴史のすべてが、上手く融合して、出来上がったのでしょう。そして、木々は古くからずっと、迷いや願いや悲しみを抱えて訪れる人を見守り、その美しい姿で、感動と安らぎを与え続けてきたのかもしれません。 長女と同様に、「日本に生まれて、本当に良かった♪」と思えた一日でした。
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