2015年1月(January)

 あけまして おめでとうございます。
今年も、「今月の花」をよろしくお願いいたします。
今月は、茎や葉に趣があるものをご紹介します。華やかな花たちが咲き揃う前の、この季節特有の控えめな美をご覧ください。            
ハボタン(アブラナ科)
葉姿を牡丹の花に見立てこの名がつきました。原産地の西ヨーロッパでは古くから野菜として扱われ、葉を観賞するものではなかったようです。低温に晒されてから出葉すると葉緑素が抜け、白、紫、赤、桃色等に色づきます。ちょうど鑑賞期がお正月の時期と重なり、門松の根元やお正月飾りに使われます。
ニホンスイセン(ヒガンバナ科ユリ科に分類される時もあります。
冬から早春にかけて、芳香のある小さな盃状の花を咲かせる耐寒性多年草です。スイセンは地中海沿岸が原産で、約50種が知られていますが、この種だけは、遠く離れて日本や中国南部に分布しています。中国南部から黒潮によって海岸に漂着し、自生したとも考えられています。伊豆・下田、淡路島、越前海岸は三大自生地です。可憐ですが全草、特に球根に毒があるので、食べると危険です。

サンゴミズキ(ミズキ科)
アジア東北部原産の落葉低木で、別名コルヌスアルバ ベニミズキ サンゴモミジです。シラタマミズキの園芸種で、散形花序に白い花を開き、白い実をつけます。葉はハナミズキのように大きく、秋から冬にかけて紅葉し落葉します。その頃から木肌が真っ赤に色づきたいへんきれいです。洋風にも合うので、庭植え、鉢植え、切り花など幅広く利用できます。花言葉は「成熟した精神」
ドドナエア(ムクロジ科) 
ニュージーランド原産です。別名ポップブッシュ。細長い葉が冬が深まると共に真っ赤に紅葉して、年間を通して落葉することがありません。冬には花が咲き、夏にはそれが実になり、その「サヤ」が花のように赤く、全体にふんわりと付くのが美しいです。寒さに耐性があり、真夏の暑さにも強いです。
コプロスマ(アカネ科)
ニュージーランド原産で最近日本に登場した常緑低木です。小さくて丸みを帯びた葉は、夏は緑色、温暖期は赤~オレンジみを帯びた淡い銅葉、冬場は全体が非常に鮮やかな赤茶みを帯びて紅葉します。栽培は比較的簡単です。写真はコプロスマ・コーヒーです。寒くなると葉がコーヒー色になるのでこの名前が付けられました。コーヒーノキの近縁ですが、コーヒーではないため、豆の収穫はできません。
ソレル(タデ科)
別名はスカンポ、オゼイユ、スイバ、リトルビネガープラントで地方によってはギシギシと呼ばれます。北半球の温帯地域原産の多年草です。長い楕円の大きな葉を持ち夏に淡緑色や赤緑色の小さい花を咲かせます。酸味が強くスープやサラダや茹でて使います。腎臓や肝臓病に効果がある薬草としても使われます。写真の赤い葉脈が入る物は、『ルメクス』『赤軸ソレル』と呼ばれ花壇を彩るカラーリーフとしても使われます。
  
変わるもの 変わらないもの


 新年明けましておめでとうございます。
この時期に、街のあちこちで行き交う「おめでとう」の言葉は、本当に和やかでほのぼのします。「めでたし」とは、心がひきつけられるという意味の「愛で」と、甚だしいという意味の「甚し(いたし)」 が元だそうです。「おめでとう」とは、深い愛情を表した素敵な言葉ですね。

 静かな新年ですが、テレビやネットを見ていると、何となく大きなうねりが押し寄せてくるのを感じます。
グローバル化が進んで、日本では激減してしまう職種があるとか、生産も消費も移転するため「孫はインドや中国で生まれる」という予想もあります。今まで守られていた壁がなくなり、競争にさらされてしまうのですね。
でも、自由が広がる面もあります。オンラインで教育が提供されて、途上国でも、女性が学校に通うのが禁止されている地域でも、誰もが無料で高度な事まで学べるようになりました。
今までの型にはまらず、活躍することもできます。知り合いのごく普通の若い女性たちは、海外に職を得て移住したり、NPOを立ち上げたり、起業したりしています。多分、時はこれからもっともっと早く流れ、自分が考えていた未来とは大きく違う世界が広がることでしょう。
でも、私自身は多分、ただ戸惑って、流れる時代を横目で見ながら、何もできないでいると思います。
そして、自然は変わりません。木々は毎年、自然の摂理に従って、同じ事を繰り返しながら、人間たちの活動をゆっくりと見守っています。どんどん変わりゆくものに、自分を非力に感じてしまった時には、自然に身を委ねるのもいいかもしれません。木々が葉を落とした公園や森をゆったり歩き、春の風景をあれこれ想像しながら、庭仕事をするのもステキですね。

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