カワチスズシロソウ(№613)

 大阪府東部、生駒・金剛山地の西側を河内の国と呼びましたが、この地域の中でも一部の限られた場所にだけ生息するアブラナ科ヤマハタザオ属のカワチスズシロソウを紹介しましょう。河内地方の特産種でスズシロソウの変種です。環境省により絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
 早春3~4月、谷筋のやや湿気のある急傾斜地や崖に張り付くようにして、4弁の白い花を付けます。花の直径は1,2~1,5cmで、茎の先端に総状花序(花柄を持つ花を円錐または円柱状につける)として咲きます。草丈は15~25cmの多年草です。スズシロソウは、近畿以西、九州に見られ、これは根元から子株を付けた匍匐枝を出して周囲に広がりますがカワチスズシロソウは匍匐枝を出さない点が異なります。大分で撮影したスズシロソウの写真も掲載しましたので比較してみてください。

(*画像をクリックすると拡大されます)
▲カワチスズシロソウ(急斜面に生育)
▲カワチスズシロソウ
▲カワチスズシロソウの花
▲スズシロソウ(匍匐枝が見える、大分にて)

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