ボケ(アカホシ病)(№113)

 ボケの葉に、赤橙色の斑点がたくさん見られます。これはアカホシ病という病気です。
バラ科の植物に発生しますが、ボケや梨の被害が大きいです。葉の表面は赤橙色の斑点ですが、葉裏から見ると多数の突起が見られ、赤い星のように見えるためアカホシ病と呼ばれます。発生がひどいと、葉だけではなく葉柄(葉の柄)や果実に発生することもあり、落葉、落果を起こし、大きい被害が出ます。
 この病気は菌によるもので、秋になると病班(赤い斑点)の上に多数の胞子(さび胞子)を作ります。この胞子は風に飛ばされ、カイヅカイブキやネズに移り、そこで冬を越します。このようなカイヅカイブキやネズのような植物を中間宿主と言います。中間宿主で冬を越したアカホシ病菌は、4,5月頃の降雨時に、枝に橙黄色のゼリー状のものを出し、その上に胞子(担子胞子)を作り、風によってこの胞子がボケや梨に移動します。
 ボケや梨を作る場合は、カイヅカイブキやネズを近くに植えないことが肝心です。
 リンゴや、カイドウにも同じ症状が出ますが、これは別種の菌による赤星病です。
▲ボケの葉表のアカホシ病
▲ボケの葉裏のアカホシ病
▲カイズカイブキのアカホシ病


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