オニバス(№164)

 スイレン科の1年草でオニバス属(1属1種)のれっきとした日本の在来種です。植物全体にとげがあるためオニの名が付けられたようです。
 葉は水面に浮き、直径30cm~267cm(4.5畳)の円形で通常1~2mです。葉の裏の葉脈は太く突き出ており、空気を貯め水面に浮きやすくなっています。池を覆いつくすことがあり、蕾は水中から自分の葉を突き破って空中へ出ることがあります。水中でも閉鎖花(開花しないで自家受粉してしまう花)が果実を作ります。種子は2,3日水上に浮いており、風で広がったあと沈みます。休眠性が強く結実から数年~数十年たたないと開花しない
ようで、今年発生したから次年度も見られるとは限りません。今年は堺市中区の池で見られました。
 環境省のレッドデーターブックで絶滅危惧Ⅱ
類に指定されています。
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▲葉を突き破って出てきた蕾
▲白いボール状の果実
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▲葉裏の太く飛び出した葉脈


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