ナワシログミ(№502)

 苗代の準備を始める頃、実が赤く熟し始めるグミがあります。グミ科グミ属のナワシログミ、別名トキワグミ、タワラグミ、ハルグミ、カングミ(盆栽)などと呼びます。
 日本では中部地方以西の海岸に多く自生する常緑低木です。10~11月頃小さく目立たない白い花をつけ、果実は苗代の頃に赤く熟します。果実の先端には、ガク筒上部が残り、食べられますがそれほどうまくない果実です。葉の裏、枝、果実表面などに鱗状毛があり、葉裏には白色鱗状毛が一面に生じ、ところどころに褐色の鱗状毛が混じります。葉腋や枝の先端は鋭いとげになることが多いです。この棘を生かして、生け垣などに使われていました。古くなると幹の樹皮に趣が出るため盆栽にも使われます。庭木に使われることは多くないですが、刈り込むと枝が密生し冬でも緑の葉を楽しめます。
 葉は斑入り、銀葉などの変異が多く園芸種として栽培されています。また、漢方では下痢止めなどに使われるようです。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲ナワシログミ
▲ナワシログミの果実
▲ナワシログミのトゲ
▲ナワシログミの鱗状毛
▲ナワシログミの鱗状毛(拡大)

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