モンキアゲハ(№487)

 国内で最大のチョウといえばモンキアゲハが挙げられます。
 チョウ目アゲハチョウ科、開帳11~14㎝の大きなアゲハチョウで黒色、尾状突起(しっぽ)があります。後翅の裏、表ともに鮮明な黄白斑を持つため、まず見間違うことのないチョウです。この黄白斑からつけられた名前がモンキアゲハですが、新鮮な個体の紋は白に近いのですが日がたつにつれて黄色を帯びてきます。
 関東以西の田舎では普通にみられますが都会では少ないようで、珍しそうでそうでもない蝶と言えそうです。もともと南方系(西南日本、東南アジア~インドに生息)のチョウですが最近少しづつ北上しているようで仙台で採集された例もあります。幼虫の食草はミカン、カラタチ、サンショウ、カラスザンショウなどミカン科の仲間です。アゲハの幼虫は臭角を持ちますがモンキアゲハの臭角はクロアゲハ同様赤い色をしています。冬は蛹で越冬します。
 地色が黒いアゲハは山道の湧水などで吸水しているのがよく見られます。吸水中には同時に排泄も見られポンピングと呼ばれます。これは夏場、体温が上がりすぎるのを抑えるためだけではなく、水に微量に含まれるミネラルを摂取しているのではないかともいわれています。何を摂取しているのかはわかっていませんが、このような吸水はオスだけにみられることから生殖に関係するものではないかと想像されています。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲吸水中のモンキアゲハ
▲吸水中のモンキアゲハ

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