ツタウルシ(№407)

 初夏の山を歩く際には危険な植物のことを頭に入れておく必要があります。その中でも最も注意を要するのはウルシの仲間でしょう。特にツタウルシはウルシの中でもカブレ毒が最強で、しかもよく似た無毒のツタと同居することが多く、特に注意が必要です。
 ツタウルシとツタの若葉はいずれも3出複葉(葉が3枚の小葉に分かれている)で、生息場所も大木の地際などから大木に絡みつくように成長します。ツタはかぶれるようなことはありませんが、ツタウルシはウルシの仲間で最もかぶれの強い植物です。ウルシの仲間はウルシオールと呼ぶ成分がかぶれの原因になりますが、ツタウルシはこの毒性を強めるラッコールを併せ持っている為といわれます。
 2つを区別する方法は、ツタはツルを伝っていくと2葉や1葉が見られる点、ツタは枝が他の木などにへばりつき中空に突出しないこと、ツタの葉は鋸歯の先端が尖ること等で区別できます。
 ところで、この危険なツタウルシの葉を食べる蛾の幼虫がいます。ウスイロカギバというガの1種で、幼虫は鳥の糞に擬態していますが、蛹はツタウルシの葉に大きな黒い×印を作り、その中央に糸でお尻をしっかり固定して陣取るという変わった習性を持っています。非常に目立つマークであり、この意味はいまだにわかっていません。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲ツタウルシ(若葉は葉縁に鋸歯あり)
▲ツタウルシ(成葉は葉縁が円く全縁)
▲ツタ(若葉)
▲ツタの葉(鋸歯の先に棘)
▲ツタウルシの葉に作られたウスイロカギバの蛹

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