ジグモ(№166)

 庭の木の株元や塀の際に、地面から這い登るような形で、直径1cm程度の筒が見られることがあります。この筒の表面はカモフラージュのため泥や小石がくっつけられています。これはジグモの巣です。
 この中に、体長1~2cmの黒っぽいクモが潜んでいます。他の生き物がこの袋の上を通るとジグモは袋の中から噛み付き、袋の中へ引きずり込みます。体液を吸い取った殻は袋の外へ捨て、破れた袋をつくろって次のエサが来るのを待ちます。
 このクモの上あご(鋏角)は大変強く、触ったものには何でも噛み付く習性があり、この巣から取り出して自身の腹に触れさせると自分の腹にも噛み付きます。そのためサムライグモとか、ハラキリグモと呼ばれることもあります。
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▲ジグモ
▲潅水ホースに作った巣
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▲コンクリートに作った巣

ウスカワマイマイ(№168)

 殻の高さ約2cm、殻径葯2.5cmのカタツムリです。カタツムリはナメクジと違って害をしない?とんでもありません。
 ウスカワマイマイは比較的明るい環境が好きで、人家や畑の周りに多く生息し山中には見つかりません。野菜、花、樹木など植物なら何でも食い荒らします。つまんで強く押すと殻がつぶれるほど薄い殻をしています。この殻には模様はありませんが、殻が薄いため、内部の外套膜の模様が透けて見えます。
 北海道から九州まで生息するナメクジの仲間ですが、ナメクジと比べて手で触るのに抵抗感が少ないのはなぜでしょうか。
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▲ウスカワマイマイ
▲ウスカワマイマイ(サツマイモ葉食害中)

クロマツ(№167)

 クロマツは日本中どこの海岸でも見られる松です。多くが、防風林としての目的から人工的に植林されたものです。
 松の葉は2枚でこの葉を針葉といいます。ところが、松は針葉ではない葉を一生の間に一度だけ付けます。左写真のように、種子が発芽したときにつける1~3cmの葉がそれです。
 松の葉を付ける枝は短枝と呼ばれます。この短枝は長枝と呼ばれる長い枝についています。つまり、枝には短枝と長枝があることになります。長枝は年に1度だけ分岐します。ですから、長枝の数(分岐から分岐まで)を数えるとその松の大体の年齢を推定できます。
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▲発芽時のマツの葉
▲長枝の数が年齢に

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