2018年2月(Feburuary)

 2月になりました。七十二候によると2月4日は東風解凍(とうふうこおりをとく)で、春の兆しとなる暖かい風が吹き始め、氷を溶かし始める頃だそうです。
厳しい寒さですが、夜が明けるのが少しずつ早くなり、僅かですが春が近づいているのを感じます。
ニホンスイセン(ヒガンバナ科ユリ科に分類される時もあります。)
名前にニホンとついていますが地中海沿岸原産です。「スイセン」とは中国での呼び名「水仙」を音読みしたもので、その由来は『仙人は天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙』という中国の古典からと言われており、水辺に咲く美しい姿を仙人に例たものと言われています。冬~早春に咲くので雪中花の別名もあります。芳香のある3㎝ほどの盃状の花を房咲きで開花します。種子が出来ないので、増殖は鱗茎(りんけい)の株分けになります。 可憐ですが全草、特に球根に毒があります。
  カンツバキ(ツバキ科)
カンツバキは「寒い季節に花を咲かせるツバキ」という意味もありますが、ガーデニングではサザンカとツバキ の交配されたカンツバキ群を意味します。(純粋な中国原産のカンツバキもあります。)ツバキよりサザンカにちかい種類で、図鑑ではサザンカの項目でカンツバキを紹介しているものもあります。交雑が進み専門家でも見分けるのが難しいようです。枝が横方向に伸びる背丈が高くならない品種と立寒椿(たちかんつばき)と呼ばれる背丈が高くなる品種があります。
  ヒメリュウキンカ(キンポウゲ科)
イギリス、ヨーロッパ大陸原産です。山野の湿った草原や川沿いの林床など湿り気のある場所に自生します。葉は暗緑色のハート形、春になると花茎を伸ばして表面に光沢のある3~4cmの黄色い艶やかな花を次々と咲かせます。初夏には葉が枯れて地中に根茎を残し休眠に入ります。基本種の花色は黄色ですが花色や大きさ、咲き方の違う多くの品種が存在します。リュウキンカとつきますが、リュウキンカ属ではなく、キンポウゲ属でラナンキュラスと同じです。
あああ

      2月の庭仕事

今月はご紹介する花が少ないので、この時期におすすめの庭仕事についてご紹介してみたいと思います。
この季節は、ガーデニングとしてはシーズンオフのようですが、この時期だからこその作業もあります。
今回は特に「施肥」と「土壌改良」について調べてみました。

  ☆ 施肥 ☆
木々が休眠期に入り、落葉樹は葉を落とした状態になっています。
実は、根の活動が低下するこの時期は、有機質肥料を与えるのに最適な時期なのです。
有機質肥料はゆっくりと分解されてから吸収される肥料なので、活動の低下したこの時期なら根に悪影響を与えにくいのです。
根鉢の周りに数箇所の穴を掘り(枝の先端あたりが目安です。)そこに油粕や骨粉などの有機肥料を与えます。
  ☆ 土壌改良 ☆
花壇などの土を荒く掘り返して、寒さにあてる「天地返し」をします。
下層部の土を地上面に掘り返し、冬の寒さに当てることによって病害虫の駆除ができるのです。
この作業を冬の間、月一回程度(つまり冬季に2~3回)行います。
そして、最後の作業の際に苦土石灰と堆肥を土に混ぜ込みます。
鉢植えやコンテナで使った土は、もう少し手間がかかります。
中の土をすべて空けて、鉢底土、古い根や葉を取り除き、残った土をフルイにかけます。
それを園芸用トレイに不織布を敷いた上にあけ、水をたっぷりかけます。熱湯を使えばさらに殺菌効果があがります。
後は花壇の土と同様にします。

  ヒュッゲ  
 2月になりました。非常に寒い日が続きます。
外でするべき事がいっぱいあるのに、寒さに怯んで、ついつい家の中で過ごして、長い時間が過ぎてしまいます。
そんな私を肯定してくれる、いい言葉が見つかりました。
デンマークの言葉です。
デンマークは「幸福度ランキング」で何度も世界一に輝いていますが、この国の「ヒュッゲ」という概念が欧米に広がり、多くの本が出版されています。
お金や物に頼るのではなく、心が喜ぶ時間を大切にする、それが北欧の人々が感じる豊かさだそうです。
暖炉の側で、手作りの料理を囲んで、家族や友人とまったり過ごす。
ガーデニングで大地や植物に触れる。
入れたてのコーヒーを片手にお気に入りの本を読む。
そんな「物理的な居心地の良さ」は「精神的な幸福感」につながります。
スローダウンして自分を取り戻す。
自分の価値観にしたがって生き、誰かから言われたことではなく、自分の純粋な心の声に耳を傾ける。
自分をなにかに見せかけようとせず、自分らしくあることだけに集中する。
「なにを持っているか」で自分を評価したり、されたりすることをやめる。
そういった事につながるようです。
私も頭ではわかっていて、そんな生き方に憧れてはいますが、どうしても周りに流されたり、押し寄せてくる情報に心の平穏を見失ってしまったりします。
まずは、身の回りの小さな心地よさを大切にしていく事から始めますね。
寒さが厳しくて、閉じこもってしまいがちな今は、「ヒュッゲ」する良い時かもしれません。
そして、病気だったり、心が疲れて思うように活動できない人は、今特に「ヒュッゲ」が必要なのかもしれません。

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