12月になりました。早いもので、もう今年最後の月です。
暑い時には避けていた太陽の光を求めて、お天気のいい日には散歩に出かけたくなります。
色づいた葉がまばらに残るケヤキ並木は、木漏れ日がいっぱいに差し込みます。
足元にはまだ鮮やかな色が残る落ち葉もまじって、吹き溜まりになっています。
高齢のご夫婦が陽だまりのベンチにちょこんと座って、おしゃべりしておられます。
そこだけ暖かな空気が漂っているようで、とてもほのぼのと微笑ましいです。
冬至の頃に、太陽は一番低くなります。
家の中には深く日が入り、木立や建物は長い影を落とす季節です。
夏には僅かな影を探して歩いていた道も、今では長い影に覆われてしまっています。
この時期の影を、寒影というそうです。
とても寒々とした寂しげな言葉ですね。
自分の影が長々と伸びているのを見ると、一層寒さを感じて、人恋しくなってしまいます。
寒さや延びた影は、寂しさをかきたてるのでしょうね。
最近、寂しさを感じる事が多いです。
子どもたちがいつも纏わりついていたあの頃が、映像のように浮かび、懐かしい気持ちになります。
でも、寂しいというのは、それだけ思いの深い、大切な存在がいてくれるということですね。
寒かったり、寂しかったりの日々の中で、大切な物をちゃんと大切にして、冬を楽しみたいものです。 |