2017年4月(April)

4月になりました。明るい日差しも、植物たちの勢いもすっかり春です。4月4日は清明で「万物が清らかで、明るく、生き生き見える頃」です。何もかもが美しい季節ですね。
 オオムラサキツツジ(バラ科)
ツツジは万葉集にも詠まれる程古くからありますが、長崎県の平戸で江戸時代から育成されたヒラドツツジ(ケラマツツジとリュウキュウツツジの交配説と、ケラマツツジとキリシマツツジの雑種説があります。)の一品種が赤紫色の大輪の花を咲かせるのでオオムラサキツツジと呼ばれるようになりました。花、葉、樹形全てが大型で、非常に強健なので、街路樹、公園や庭に使われるつつじの中心的存在です。写真の「銀星」は枝変わりで葉に白斑が入る品種です。
ユキヤナギ(バラ科)
中国~日本原産と言われています。緩やかにヤナギのように枝垂れますがヤナギの仲間ではありません。中国名は「噴雪花」、名前の通り満開時は株全体が雪をかぶったように花で埋まります。岩肌や岩の裂け目などに生える様から「岩柳」、コゴメバナ、コゴメヤナギの別名もあります。古くから庭木、生け花に利用され、頑強で育てやすいです。写真はピンクのユキヤナギです。花びらの裏側が赤みを帯び表側は白いので、つぼみは赤く開花が進むにつれて白っぽくなります。
クリサンセマム・ムルチコーレ(キク科) 
アルジェリア原産の一年草。草丈は20㎝程ですが地面を這うように広がり、株張りは30cmほどになります。乾燥した地域が原産なので葉はやや肉厚です。冬にはタンポポのようにロゼット状になり、春~初夏に多くの花茎を伸ばして、一重で丸い鮮やかな黄色い花を咲かせます。クリサンセマム属からコリオステフス属に変りましたが、園芸の世界ではクリサンセマム・ムルチコーレで流通しています。単に、ムルチコーレと呼ぶこともあります。英名はイエローデージー。花言葉は「高潔」「誠実」
オステオスペルマム(キク科)
アフリカ原産の多年草で、早春から晩春にかけての鉢植えや花壇の花として親しまれています。アフリカンデージーとも呼ばれます。多年草ですが、高温多湿の日本の夏越しは難しく、1年草として扱われます。株がコンパクトにまとまり根元からの分枝性が優れているので、最盛期には数十輪の花が一斉に咲きます。写真中央は咲きはじめはシルバーですが次第に紫色の深みを帯びた花色になる「パープル」です。
ラッパスイセン(ヒガンバナ科)
地中海沿岸が原産で最初に発見されたのはスペインのピレネー地方ともいわれています。イギリス王立園芸協会の分類では中央の副花冠が花弁と同じか長い品種をラッパスイセンと呼びます。古来より日本で野生化しているニホンスイセンに対して、海外の園芸品種などを総称してセイヨウスイセンと呼ばれることもあります。ニホンスイセンと比べて遅咲きで、3月~4月頃の暖かい時期に大きな花を咲かせます。ニホンスイセンと同様に毒性が有ります。花言葉は「尊敬」「報われぬ恋」。
エリカ(ツツジ科)
ヨーロッパ・アフリカ(9割は南アフリカ)原産。小さな花が一杯に咲く姿が可憐で人気があります。短い針型や線形の葉が枝にびっしりと生えます。多くの種類があり、赤、桃、紫、白、花形も鐘状、盃状、筒状など多彩ですが、写真のファイヤーヒースは朱色の細長い花房が、いくつも垂れ下がる様に咲きます。山火事の後で良く花が開花するのでこの名が付きました。別名エリカセリントイデス。山火事の後の何もない所に最初に育つので、花言葉は「孤独な思い」です。
  香りと共に
 あ良い季節になりました。庭にいると明るい光がいっぱい降り注いで、とても気持ちがいいです。
この季節の光の量は、8月下旬~9月上旬と同じ位だそうです。
新しく寄せ植えを作ったり、まだ小さな雑草を抜いたり、パンジーの花殻取りをしたり、庭仕事は心地よくて、時間がすぐに過ぎてしまいます。(水やりは自動潅水にまかせています。)
ヒヤシンス・沈丁花・スイセンの花たちが、爽やかな香りを放ちます。
 

最近、古びた家のにおいが気になっていたところ、友人がエッセンシャルオイルやバラの香りのスプレーを送ってくれました。
良い機会なので、色んな香りを試しています。
今も、このパソコンの側で、アロマディヒューザーがローズマリーの香りを届けてくれています。
不思議なもので、イライラが治まり、ぼんやりしていた頭がすっきりします。
香りのある生活は、心の奥深くのある種の感覚を刺激してくれるようです。
調べてみると、臭覚と脳は、視覚や聴覚とはちょと違った形で繋がっているそうです。
そして、匂いはまず、脳の感情や本能を支配する部分に届くので、古い記憶や喜怒哀楽の感情を、より強く引き出すそうです。
そういえば、ラベンダーが香ると、昔友人たちと行った信州の山々やペンションの光景が、映画のシーンのように、鮮やかに懐かしくよみがえります。
ベニシアさんは、お庭でハーブを育てて、ミントやローズマリーで石鹸、キンセンカ・ジャスミン・ラベンダーでクリーム、カモミールでハーブティーなど、様々な物を手作りしておられます。
多くは真似はできませんが、ほんの少しだけ、無理しない範囲で、何かしてみたくなりました。
新しい季節には、ハーブの香りを楽しむ生活を始めて、最近やや沈滞気味の我が家に、新しい魅力を見つけていきたいものです。

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