2018年10月(October)

 

10月になりました。10月8日からは七十二候の一つ「鴻雁来(こうがんきたる)」で、雁が北から渡ってくる頃です。秋の季語「雁渡し」は、この頃に吹く北風を指し、海も空も青色が冴えてきて「青北(あおぎた)」とも呼ばれます。すっきりと澄んだ秋の空が期待できそうですね。
  コスモス(キク科)
日本の秋の風物詩となっているコスモスは、コスモス・ビピンナツスという種類で、メキシコの標高1600m以上の地域に自生し群生します。秋になり日が短くなると花芽をつけ開花しますので、和名の秋桜はその開花期にぴったりの名前ですね。写真は「ダブル・クリック」です。八重咲きと半八重咲きが交じります。八重咲き品種としては最も豪華な花形が、高い確率で咲きますが、密植したり、成長不良の株では、花弁が減り一重に近くなります。
ネコノヒゲ(シソ科)
インド~マレー半島原産。別名クミスクチン、キャッツウイスカー。春~秋に開花します。長く伸びた雄しべと雌しべがやや上向きにピンと反り、その姿がネコのひげを連想させます。日本には薬用植物として導入されました。葉に利尿作用や血圧を下げる効果があり「クミスクチン茶」の名前で健康茶として出回っています。白色の他に、淡青色、淡桃色の花を咲かせる品種もあります。暑さにとても強いですが、寒さに弱いので通常は一年草扱いにします。
フレンチマリーゴールド(キク科)
中米原産。夏~秋に開花する一年草で、マリーゴールドの中では花や草丈が比較的小さな品種です。和名はクジャクソウ(孔雀草)。独特のにおいがあり、コンパニオンプランツとして、ネグサレセンチュウなどの害虫の防除に役立ちます。写真は「ストロベリーブロンド」で気温によって花色が変化します。くすんだオレンジ色、アンティーク調のピンクベージュ、淡いクリームイエロー、真夏には鮮やかな黄色等様々です。丈夫で手間要らずで、よく分枝して秋まで株一面に次々とたくさんの花を咲かせます。
キキョウ(キキョウ科)
日本、中国北部、朝鮮半島原産の耐寒性宿根草です。秋の七草として昔から愛されています。万葉集には「朝がほは 朝露負ひて 咲くといへど ゆふ陰にこそ 咲きまさりけれ」と詠まれていますが、この「朝がほ」はキキョウの事だと言われています。丈夫で花も美しいので、よく栽培されていますが、国内ではキキョウが生育できる場所が激減したため絶滅危惧種になっています。写真は「アストラピンク」で、草丈が20㎝ほどの矮性で可愛いピンクの花が咲きます。
シンフォリカルポス(スイカズラ科)
北アメリカ原産の落葉低木です。白い実をつける「シンフォリカルポス・アルブス」はよく知られていて、セッコウボク(雪晃木)、シラタマヒョウタンボク、スノーベリー等の名で生け花・ブーケによく使われます。写真は赤い実の「シンフォリカルポス・オルビキュラトゥス」です。あまりメジャーではありませんがこれもとても美しいです。7~8月にピンク色の花を開きますが地味で、9~12月の赤い実の時期が見頃です。樹高1.5~2mの株立ちになります。
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 再生  
 台風24号が日本列島を縦断しました。
被害を受けられた方に心よりお見舞いを申し上げ、一日も早い復旧をお祈り申し上げます。

泉北ニュータウンでは、9月4日・台風21号の時に、大きな被害を受けました。
我が家も被害を受けました。
停電が続いただけでなく、植物たちが倒れたり、道路にまで飛んで行ったりした上、庭には破損した我が家の一部だけでなく、どこの物か分からない破片や枝が散乱していました。
テレビなどでもっと大きな被害の映像を見ると、この程度で落ち込んではいけないとは分かっていても、何となく気分がふさいでしまいます。
そして、いつもの散歩道を通ると、もっと悲しい気持ちになってしまいました。
私の大好きな桜並木が、無残に枝が折れたり、根っこから倒れたりしていたのです。
ここの桜吹雪は、頭上をアーチで白く覆うだけでなく、道も真っ白に覆って、時折風で舞い上がり、本当に美しかったのです。
自然というのは、時にはとてつもない大きな力で、人間の作り上げた日常を壊してしまうのですね。
幸い我が家の庭は、エコワークスに迅速に作業をしてもらって、すっきりしました。
ご近所や公園でも、あちこちからヴィーンヴィーンと機械音、ドッドッドッと発動機の音が響いていたと思うと、随分片付いてきました。
そうこうしているうちに、秋は深まってきます。
稲穂はずっしりと垂れ、デュランタ、アメジストセージ、フイリヤブランなど秋の花が目立ってきました。
失った物は帰ってきませんが、自然の摂理に従って、植物たちは動き出しています。
まだ、桜並木を通ると胸が痛みますが、きっと来年の春には今までとは違う形だとしても、また桜吹雪を見せてくれる事でしょう。
これからゆっくり再生していく自然を眺めると、少しずつでも元気が貰えるような気がしています。
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