2017年2月(February)

寒い日々が続きますが、2月4日はもう立春です。「八十八夜」「二百十日」などの雑節はこの立春から起算されます。風はまだ冷たいですが、やわらかな光・梅の香り・木の芽のふくらみなどに、少しずつ春が近づいているのを感じます。
 ウメ(バラ科)
中国原産で、遣隋使又は遣唐使が伝えたと言われています。「好文木」「木の花」「春告草」「風待草」等の別名もあります。春を告げる花として、古くから愛され、歌にも詠まれました。江戸時代には各藩が非常食として梅干を 作ることを奨励したため、 梅林が全国に見られるようになりました。桜に似ていますが、桜と違って花柄ではなく直接枝に花がつき、桜と違って咲き方も散り方もゆっくりです。
サンゴミズキ(ミズキ科)
アジア東北部原産の落葉低木で、シラタマミズキの園芸種です。5~6月に、5mm程度の黄白色の子花がたくさん集まって咲き、白い実をつけます。葉は大きく、秋から冬にかけて紅葉し落葉します。紅葉もきれいですが、その後鮮やかな赤に色づいた木肌が美しいです。別名コルヌスアルバ・ ベニミズキ ・サンゴモミジです。庭植え、鉢植え、切り花など幅広く利用できます。花言葉は「成熟した精神」
コプロスマ(アカネ科) 
ニュージーランド原産の常緑低木です。小さくて丸い葉は、夏は緑色、温暖期はオレンジがかった淡い銅葉、冬になると赤茶色に変化します。日陰でも育ちますが、 日当たりのよい場所で育てたほうが徒長せず、葉色が鮮やかになります。写真はコプロスマ・コーヒーです。最も寒い時期には葉がコーヒー色になるのでこの名前が付けられました。コーヒーノキの近縁ですが豆の収穫はできません。
ドドナエア(ムクロジ科)
ニュージーランド原産。いくつか種類がありますが、写真のプルプレアは、冬が深まると真っ赤に紅葉して、年間を通して落葉することがありません。冬に花が咲き、夏にはそれが実になり、その「サヤ」が花のように赤くふんわりと美しいです。ただ、雌雄異株の物がありオスの木だとサヤはつきません。寒さにも強く、夏の暑さにも強いです。別名ポップブッシュ。
ナンテン(メギ科)
日本・中国原産。本来、半日陰を好む低木で、日陰や半日陰なら冬になっても紅葉せず葉は緑のままです。しかし日向で寒風と霜が直接当たる場所に植えられたナンテンは赤く色づきます。鉢植えにして秋からは肥料をやらずにおくと、より鮮やかに色づきます。赤い丸い実は美しく、ヒヨドリに食べられますが、実はナンテンの実はまずく、食べるものが無くなって最後に食べられるそうです。
オタフクナンテン(メギ科)
中国原産。別名オカメナンテン・ゴシキナンテン。ナンテンの矮性種で、背丈は低く葉は丸みを帯び小さいです。普通のナンテンに較べて色づきやすく、日向に植えて晩秋に霜に当たるとより美しく紅葉します。冬以外でも、先端が赤色や黄緑色を帯びることが多く、複雑な色合いを見せます。普通のナンテンに比べ花は咲きにくく、実も成りにくいです。
  寒さに耐えて・・・
 あ雪や霰がちらつく、非常に寒い日々が続きます。
このような時期は、つい暖かな部屋にこもってしまいます。
エコ・ワークスの庭の植物たちは、寒さに耐えていますが、他の季節の緑色とは違って、全体的に何となく赤味がかっています。
赤味がかっていても、決して枯れたわけではなく、じっと春を待っているのです。
そこで、今月は赤い樹皮・赤い葉の植物を幾つか、ご紹介させて頂きました。
書いているうちに、「寒くなると、どうして葉は赤くなるのか?」が知りたくなって、色々調べてみました。
(今月は、Dr.カーバチみたいですね。)
葉の水分は、凍ると体積が増えて、細胞を壊してしまいます。
壊れると、植物は枯れてしまうので、植物は細胞内を凍らせないように工夫します。
まず、植物は低温にさらされると、でんぷんを糖に分解し、アミノ酸を増やします。
すると、液の濃度が高くなり、氷になる温度が下がり(凝固点降下)、0℃でも凍りません。(浸透圧・過冷却も影響があるそうです。)
その時に、増えた糖とアミノ酸が反応して「アントシアニン」ができます。
「アントシアニン」は、青や緑の光を吸収するため、赤い光が反射され、葉が赤く見えるようになります。
植物たちは、寒さの中を生き残るために、実に頑張っているのですね。
「霜降り白菜」など、凍らないように頑張った冬野菜は、糖度が高く甘くなります。
ブロッコリーも、真緑色の物よりも、先が少し赤紫になっているものの方が、甘くて栄養価も高いらしいです。
赤くなった植物たちの頑張りを応援しながら、その美味しさや栄養を頂いて、厳しい冬を乗り切りたいものですね。
自然豊かな泉北ニュータウンでは、これからあちこちで、春の兆しがみられることでしょう。
厳しさを含んだ赤茶色も興味深いですが、ふんわりとしたパステルカラーが増えていく日々も楽しみです。
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