2016年12月(December)

109_n 早いもので、もう今年最後の月になりました。12月は年満月(としみつづき)との、別の呼び名もあるそうです。慌ただしい師走も、潮がゆっくりと満ちていくように、年が満ちていくと考えると、ゆったりと満ち足りた気持ちで過ごせそうですね。
isogiku2  イソギク(キク科)
日本原産の伊豆などの海岸の崖地に生育する野菊の一種です。庭が寂しくなりがちな秋~冬に明るい色彩の花を咲かせます。舌状花(目立つ花びら)の無い筒状花だけですが明るい黄色なので目立ちます。葉裏は白毛が密生していて真っ白に見え、葉表の縁まであるので葉が白く縁取られているように見えます。毛が多いのは乾燥しやすい海岸崖地に適応したのでしょう。四国の太平洋沿岸等に分布するシオギク(潮菊)と似ています。
panzi ビオラ(スミレ科)
ヨーロッパの野生種から育種され、かつては大輪をパンジー、小輪をビオラと区別していましたが、現在は複雑に交雑された園芸品種が登場し、区別できなくなっています。元々は冬の低温後に、長日下で開花する性質でしたが、今は秋から春まで長期間咲く品種が多く、殺風景になりがちな冬の庭になくてはならない存在です。写真は金色の花びらに血管のように黒い筋が細かく広がって、独特の趣がある品種です。
mahopnia2 マホニア・コンフューサ(メギ科) 
中国原産の常緑低木。ホソバヒイラギナンテン、ナリヒラヒイラギナンテンの別名もあります。従来のヒイラギナンテンは葉が固く鋸葉で先端が針状になりますが、近縁種のこれは細葉で痛くなく、エレガントな樹姿です。適度の湿度は必要ですが、丈夫で害虫も少なく、花の少ない晩秋~初冬に黄色い花を咲かせることから、和洋どちらの庭にも調和します。花は次の初夏にブルーベリーに似た実になります。
 koburosuma コプロスマ・レペンス(アカネ科)
ニュージーランド原産の最近日本に登場した常緑低木で多くの園芸品種があります。小さくて丸みを帯びた葉は、夏は緑色、温暖期は赤みを帯びた淡い銅葉、冬場は全体が非常に鮮やかな赤茶みを帯びて紅葉します。オーストラリアやカリフォルニアなどの暖地では庭木や垣根として用いられます。耐寒性がやや弱いので、日本の寒地では冬は室内に取り込めるように鉢植えで楽しまれることが多いです。
karu-na5 カルーナ・ブルガリス(ツツジ科)
シベリア、ヨーロッパ、北アフリカに分布する常緑性の低木です。高木の育たないような悪環境の荒野でも丈夫に育ちます。樹高は10~60cm、細かく枝分かれして小さなうろこ状の葉をつけ、夏に小さな粒状の花をつけます。冬に葉は黄色や赤に紅葉し非常に美しいです。葉色は緑のほか、黄、紅、灰白などがあります。樹の姿も立ち上がるもの、這うように伸びるもの、クッション状にこんもり茂るものがあります。
sutenresu3 ハボタン(アブラナ科)
西ヨーロッパ原産。下の画像のような白、紫、赤、桃色はおなじみですが、左はステンレスと呼ばれる品種です。メタリックなごつごつした色合いがかっこよくて、今流行のインダストリアルな部屋や家にも似合いそうです。
habotan3  habotan2  habotan1
a0960_007899   剪定
 あ今年の泉北ニュータウンの紅葉は特に美しくて、カエデ・トウカエデ・ナンキンハゼ・ケヤキ・サクラ・イチョウなどで色づく街を、存分に楽しむことができました。
これからはゆっくりと、冬仕度です。

先日、剪定をして貰いました。
我が家の庭が見違えるように、すっきりくっきりと、とても綺麗になりました。
下草の間に入り込んでいた落ち葉まで、綺麗に掃除をしてもらっていました。
次の日の事です。近所の集まりに行った私は、沢山の人たちから言葉をかけられました。
「お庭、綺麗になったね~~。」
「コニファーの形がいい!」
「どこでして貰ったの?」
「犬の散歩中に横を通って、作業中の人に思わず『綺麗ですね~~』と、声をかけてしまったわ。」
剪定をしてもらってから24時間以内に、こんなに沢山の目に触れていたのですね。
我が家だけの物と思っていた庭ですが、街の景観の一部でもあったようです。
この家に引っ越してきて、エコ・ワークスに庭を作ってもらって、もう十数年になります。
長い年月に、家はずいぶん古びてくすみ、住人である私たち夫婦はもっと古びてくすんでしまいました。
そして、共に年を重ねた庭は、四季折々に変化し、様々な表情を見せながら、しっくりと家や私たちに馴染んで、味わい深い雰囲気を醸し出すようになりました。
美しく剪定された庭を眺めながら、「庭っていいな。」としみじみ思いました。

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